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フィンランドの教育力―なぜ、PISAで学力世界一になったのか (学研新書)
おすすめ度:
ランキング:7113
価格:¥ 756
発売日:2008-11
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ユーザーによるレビュー
子どもを取り巻く、ソフトとハード
(2009-01-08)
子どもを知ることを最も重要視し、自分が何をしているかを知っていて、自分の弱点を認識していて、担任しているクラスがどのようになって欲しいかというはっきりしたビジョンとアイディアを持っていることこそ、教師の理想像と言い、子どものために何が許容されるかの境界線を設定できない親に対し、小学校入学までに「お願いします」「ありがとう」「ごめんなさい」を教えておいて欲しいとお願いする、というような記述から、本書の中盤までは、リッカさんは爽やかな教師で、建前の話ばかりかと思ったが、自分の子どもの知的障がいを認めない親や、モンスター気味な要求を突きつけてくる親の問題についても、触れてあった。
しかし、このような問題に対し、常駐ではないにせよ、保健師、ソーシャルワーカー、児童心理学者、精神科医などのサポートチームが、バックアップしてくれるのは、教師・子ども双方にとっても有益だ。
日本でも犬山市は、フィンランドモデルに近い方式であり、東京都は市場原理導入で、イギリスが間違っていたと方向転換した方式であったが、犬山も新市長になってからは、残念なことに方式を変更しつつある。
東京都では、既に学校選択性の弊害が出つつあるようだが、そんな中、ファインランドの教育についての本が、多数出されているのは歓迎すべきことだろう。
本書に注文をつけるならば、高学歴で能力の高い者の失業者問題、子どもたちがアンケートに「学校は楽しくない」と答えている問題、また日本では日教組の害がよく言われるが、フィンランドの方が労組は強い力を発揮しているはずであり、それをどう世論や教師は捉えているかについて、深く切り込むべきではなかったか、との点だが、現場の生の教師の声を1冊丸ごと読めたのは、有意義であった。
フィンランド流子育ての智恵
(2008-12-30)
フィンランド人の初等学校教師でもあり母親でもある著者が、自身の教育論(というか子育て論)を語った本。優れた子の能力を伸ばす以上に、落ちこぼれを出さないという方針が徹底されていることに感銘を受けた。また、少人数教育(フィンランドは一クラス25人程度)も子どもの特性を見極める上でも有効であることを著者は述べる。
モンスターペアレンツや発達障害児の問題など、フィンランドも日本と同じ困難も持つ。また、フィンランドでも移民が多い地域での学校運営に苦労している点も共通している。特別支援教諭の資格も持つ著者は発達障害児について多くの事例を挙げ、どのように対処してきたかを書いている。また、学習について、身の回りの物から関心を持たせる、読書の重要性など、いずれも日本でそうあるべきとされる教育法が実践されている。そして、どれも日本で語られる理想像に近いものが実現されている。ということは、日本の教育はそんなに見当違いなものでもないのかも知れない、と感じた。
