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昭和金融恐慌史 (講談社学術文庫)
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価格:¥ 1,050
発売日:1993-03
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ユーザーによるレビュー
日本版「生きた経済の神様 高橋亀吉」の手による昭和金融恐慌の歴史
(2008-12-24)
意外と知られていないが、世界恐慌の2年前、1927年に日本は金融恐慌をいち早く経験している。「昭和金融恐慌」と呼ばれるこの恐慌では、銀行の取り付け騒ぎが発生。日銀が急いで紙幣を増刷したため、印刷が間に合わずに裏が真っ白の200円札が流通したという逸話まである。
本書は、昭和金融恐慌の本質的な原因として、銀行制度の前近代性、第一次大戦後の不況に際して政府が行った無理な企業救済を挙げている。預金保険制度など近代的銀行システムの不在、実質破綻銀行・企業の延命が、最終的に、恐慌という状況を必然的に生み出した経緯を丹念に分析・記録にしている。
そして再度、歴史は繰り返す
(2008-05-27)
在野の経済評論家を主執筆者とした、
昭和二年に勃発した我が国、金融恐慌の解説書。
旧版は40年ほど前の書で、本書は1993年、
平成バブルとの類似性に注目され再版されたもの。
そして2007年から2008年にかけて、
海の向こうではサブプライムローンを契機とした
一種の金融危機が勃発した。
本書70-73ページを読んでいると、
FEDが種々の流動性対策を打ちながら
JPモルガンチェース銀行を経由し
ベアスターンズ証券を救済した流れが
そのまま書いてあるのではないかという錯覚に陥る。
再度、歴史は繰り返している。
今、襟を正し読むべき名著である。
「歴史は繰り返す」という見本
(2005-07-24)
本書はタイトルにある通り、1920年代後半のいわゆる昭和金融恐慌について細密に書かれたものである。当時、金融危機が発生した時に、何を守ろうとして、どのような手を打って、結果どうなったかというのを見ていると、バブル崩壊後のロスト.ディケイドで行われたことと似通っていることに驚かされる。すなわち、往時のこうした記録と、バブル崩壊後のあれこれを見つめ直すことで、何故日本経済は規模の面で欧米と伍する部分があるのに欧米と互角に渡り合えないのかという問題点が理解できるということである。too big to failということが前提にある日本の金融管理政策の誤謬を認識するための本。名著です。
金融危機を学ぶための1級の資料
(2001-10-08)
経済と金融を考えるとき、学ぶべきはそのメカニズムの脆さであろう。人間が作るシステムには、必ず問題がある。欠陥を知りながら、改善していく歴史がこれまでも繰り広げられてきた。本書は、そうした人々の動きを知るための第一級の資料だろう。文庫で読めるというのもありがたい。
