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HOME > 和書 > 償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)

償い (幻冬舎文庫)
Array/ 幻冬舎
おすすめ度:
ランキング:64878
価格:¥ 680
発売日:2003-06
在庫あり。


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償い (幻冬舎文庫)

ユーザーによるレビュー

言いたい事は判るが、作品の構成があまりにも稚拙  (2009-06-16)

『償い』というタイトルから、社会派ミステリーと思って読んだら、
とんでもない目に合った。
作者の言いたい事は判るのだが、作品を構成するミステリーと
しての要素が、あまりにも稚拙である。

ホームレスに刑事が捜査情報を教えたり、警察署長が現場の
聞き込みをするなど、現実には有り得ない内容。
そして偶然の要素が多すぎる、ご都合主義の展開。
連続殺人にも、統一感が無い。

子供だましと言ったら、子供に失礼だろう。

考えさせられる一冊。  (2009-05-26)

予想外の結末に驚きと感動がありました。


人を傷付けると当然罪に問われるが

心を傷付け壊してしまっとしても罪に問われない。

考えさせられた一冊。

買って損した1冊  (2009-04-29)

ホームレスになった元エリート脳外科医というとんでもない登場人物、読み始めから怪しいなと思い始めその思いが最後まで続きます。
このホームレスが探偵のごとく活躍?するうちに殺人事件がなぜか解決してしまう(要するに犯人が遺書を残し自殺する)という、テレビサスペンス以下の話です。本当はこのホームレスはじめ登場人物の持つ「哀しみ、絶望」を表現したかったのかも知れませんが・・・。
内容がない割に表現がだらだらと長いために400ページを超える長編になってしまっている。出版社のレベルを疑います。

家なし浮浪者探偵、日高英介の相克。  (2008-10-25)

本書の数十万部という売れ行き、図書館の永い予約待ちに驚いている。将来を嘱望されていた優秀な脳外科医が何故にここまで完全なホームレスに転落したのか。それには、彼の家庭内に悲惨な事件はあったものの、脳外科医から浮浪者へという転落が、私には非現実的と思われる設定だ。東武東上線の和光市と思われる場所で、何故に高齢者、障害者、浮浪者等の社会的弱者ばかり出てきて、連続して殺されるという設定が疑問である。かつて日高英介が関わった幼児や刑事と年月が経ってまた関わりあうという奇遇は何なのか。警察署長が直接に捜査現場に現れ、また容疑者にもなり得る浮浪者と共に行動を取るか。浮浪者が捜査担当者と事件を協力して考えるか。ホームレスや障害者を襲う少年犯罪を扱う本書は社会派ミステリーと言われ、実はもっと奥が深いと言う。しかし私にはそう考える以前に、あまり面白くないあり得ない設定ばかりのミステリーに感じてしまう。善を行なったつもりで、悪を行なったのだろうかと主人公が悩んだり、人の心を殺しても罰せられないのは不公平だ、他者の心を傷つけた者は、という問いかけには私はどうも馴染まない。上記の如く本書の内容に疑問や不自然さを感じながら読み続けるのではどうも作品に集中が出来ない。これは私自身の読解力の問題なのだろうか。

帯広告の評価を超えた力作  (2008-10-10)

この小説は、推理小説の形をとり、そのなかに、謎解きや、密室殺人や、適宜の伏線や、結末のどんでんがえしを含み、不合理な箇所も比較的少なく、一応まとまった佳作として出来上がっている。
だが、ミステリーとしてだけ見れば、やや平凡、特別優れているとも云えず、だから、ミステリーのみを期待した読者の評価が低いのではなかろうか。
しかし、これは単なるミステリー小説ではない。生きることにとことん失敗し、自分のせいで家族(妻と子供)や患者を死なせてしまった悔恨と罪悪感に苛まれ、絶望のあまり、ホームレスとしてしか生きてゆけなくなった一人の男の再生の物語である。
その再生までの過程が、飾りけのない、むしろ、訥々とした重厚さを感じさせる文章で、詳細に語られてゆく。
その話は身に沁みて感動的である。決して社会派小説ではない。これは、人間小説である。そして、そのなかに、作者の温かい眼差しが感じられる。

それから、もうひとつは、この小説の問題提起である。
その問題とは、「人の肉体を殺したら罰せられるけれども、人の心を殺しても罰せられない。それでよいのか」というテーマだ。作者は主人公の男と共にこの問題を探究していく。この問題は、人間の根源的悪にも繋がる一つの大きな倫理学的、哲学的命題と云える。その意味でこの作品は、哲学小説でもある。倫理的な問題が主題になっている点では、夏目漱石の「こころ」とも通じる。

この作品は、筋の面白さや修辞的に技巧をこらして人目をひいても、中身は何もない薄っぺらな小説とはちがう。そのなかに深い精神性を含んでいる。地味だけれど、内容ある意欲的な作品として評価したい。

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