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HOME > 和書 > 大菩薩峠〈1〉 (ちくま文庫)

大菩薩峠〈1〉 (ちくま文庫)

大菩薩峠〈1〉 (ちくま文庫)
Array/ 筑摩書房
おすすめ度:
ランキング:156752
価格:¥ 798
発売日:1995-12
通常24時間以内に発送


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大菩薩峠〈1〉 (ちくま文庫)

ユーザーによるレビュー

摩訶不思議な世界へ  (2008-12-29)

僕は角川でこれを読んだと思う。かれこれ40年前、高校生の時のはず。自分で言うのもなんですが当時の僕は相当へんな高校生で、当時柴田錬三郎の眠狂四郎を愛読していて、「眠狂四郎の円月殺法」にならぶ「机龍之介の音無しの構え」という評判を聞いて、同じようなちゃんばら小説のつもりで多分正月にお年玉で全巻一括で買い求めたと思う(多分20巻くらい)。ところが初めは同じようなものかなと思って読み出したのですけど、なんか途中からもう摩訶不思議な世界に入っていって、新撰組とか天誅組みが出てきたから時代は幕末には違いないのですが、もう後半に入ったら時代はどっかに飛んで行ってしまいます。面白くないか?といわれれば結構面白かった思い出があります。読後感は妙な感動が残りました。この中里介山という作家は何を書きたかったんだろうか?全然関係ないですけど白骨温泉と机龍之介って神秘的でとっても似合う組み合わせのような気が今でもしてます。

とりあえず始めから読んでいきつまらなくなったら止めれば良い  (2008-10-18)

時代劇の定番であるニヒルな剣士物のルーツとも言える超大作。登場人物百数十人。
しかし純粋に時代劇として、剣豪小説として読めるのは最初の数巻だけで、ここまでは手に汗握る面白さですが、
あとは次第に「思想小説」へと変化して行き、いくつものストーリーが絡み合いながら
「人間界の諸相を曲尽して、大乗遊戯の境に参入するカルマ曼陀羅の面影を大凡下の筆にうつし見んとするなり」
と作者が言っているように独自の仏教観に基づき「無明」をテーマとした世界が展開されます。
ストーリーの整合性よりも思想が先走って、いったい何を書いているんだろうと思わないでもないですが
通俗的な意味での物語性も残ってはいるので何とか読み進めないこともないです。
最後の方では時代劇というより、それが書かれていた昭和初期の出来事をそのまま取り入れたりして作者の筆は走りまくります。
全巻通して読む価値があるかといわれれば少々躊躇します。
なお机竜之介が一応主人公とすれば、裏主人公は神尾主膳でしょう。

とめどもなく舞台は進む  (2005-11-16)

 全20巻を読んだ数少ないひとりです。面白いと思い始めると、すぐに次の巻へと進みたくなります。しかし、どこが面白いのでしょうか?下手な文体で、とめどもなく舞台は進むといった具合で。
 結局、机龍之介から下っ端の侍、女こどもに至るまで、一人ひとりが鮮やかに描けているということなのではないかと思います。「夜明け前」を正史とすればこれは裏の歴史であるといいます。そうした時代背景の中で人間が描かれているのではないでしょうか。
 何本かの映画になっていますが、どれも机龍之介に焦点を当て過ぎており、原作のなんとも言えないオハナシの味が薄くなってしまっています。片岡知恵蔵の龍之介がいいとは言えないが仲代達矢の大菩薩峠は原作の半分しか映像化していない。残念だ。
 

全20巻の未完の大作小説です。  (2005-01-19)

私でさえ、1巻を読んだだけで、2巻を読みたくなり、その文庫本は、すごく分厚いのですが、結局、20巻、すべてを何ヶ月もかけて、すべて読み続けました。それは、こんな、小説が、しかも、日本に存在するのかと、カルチャーショックをうけました。登場人物の多さ、しかも、個性豊かな人達は、とても、くわかりやすく書かれています。

是非とも、若い人達に読んでいただきたいですね。

眩暈がするほどの名作  (2004-03-20)

独断と偏見だが、『大菩薩峠』は日本文学の最高傑作のひとつだと思ふ。とにかく面白いのなんの!一旦読み出したら最終巻まで憑かれたように読むしかない、「魔」が潜む作品だ。
何が凄まじいと言って机竜之介だ。このキャラ造形は「ミラクル!」の領域。特に彼が盲いて以降の鬼哭啾々の迫力は何にも喩えようがない。
殺人鬼である。不気味である。狂っている。しかし同時にどこか品が良くてオットリもしている。とにかく、そう、「魅力的」としか言いようがない。彼が行く先々でオンナに面倒見てもらえちゃうコトにご都合主義を感じないのも、彼の発する「魔」が紙面から立ち上ってくるからだ。狙った効果なのか。いや、狙って出る効果ではあるまい。
そして読み進むうちに奇妙な想念に駆られる。「机竜之介になら殺されていいなぁ…」などと。
とにかく、机竜之介以上のフィクションキャラに出会った記憶を私は持たない。
加えて、本書は全体的に大変にエロチックだと思う。いや、濡れ場などはない。しかしエロスが滲み出ている。中里介山は絶対にスケベだったと思う。これはもう読んで頂くしかない。
机竜之介にばかり言及したが、彼以外にも魅力的なキャラがもりだくさんでとにかく飽きがこない。ロードムービー的味わいもあり、歴史小説の趣もあり、興趣の尽きない豊穣な世界だ。
皆様、是非是非、全編読んで下さい。絶対損はしません。

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