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HOME > 和書 > ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力
ソフト・パワー 21世紀国際政治を制する見えざる力
おすすめ度:
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価格:¥ 2,100
発売日:2004-09-14
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ユーザーによるレビュー
日本のソフトパワー
(2009-01-08)
ブッシュ政権からオバマ政権に変わる時代の境目を意識して読んでみた。
まず ソフトパワーもハードパワーも「パワー」であることには変わらない。著者のナイは「パワー」の行使と それによる米国の国益増加を目指すという点では ごく普通の米国の政治家であるということだ。従い 例えば ソフトパワー以上の新しいパワーが仮に出てきたとしたら 彼は そちらに乗り換えるであろうという点は 本書を読むに当たって どこかに覚えておくべきだとは思う。「パワー」の性格が「ソフト」なだけである。
次に 確かに ソフトパワーの力は強く感じる。多くの人にとっての「米国」とはマクドナルドであり ハリウッドであり メジャーリーグであるのだ。もうすぐ I Podも それに入るかもしれない。
そうやって 自分の身の回りにある「米国」は 非常に魅力的であることは否めない。個人的には 最近のハリウッドの映画の質の低下を憂慮しているが それでもハリウッド無しの映画業界も想像出来ない。
そう考えると 日本のソフトパワーも なかなか可能性がある点は 本書でナイが幾度か指摘している通りだ。日本人の自然観などは 既に 公害防止技術などにも大きな影響を持ってきたとも聞く。21世紀が環境の時代だとしたら 日本の技術と それを支える「考え方」とは 大きなソフトパワーになれるべきである。
ということで大変参考になった。
アメリカのみならず日本にも必要なパワー
(2008-09-28)
・ソフト・パワーとは自国が望む結果を他国も望むようにする力であり、他国を無理あり従わせるのではなく、味方につける力である。
・共通の価値の魅力と、その価値を実現するために貢献することが正統であり、義務でもあるとの感覚である。
・ソフトパワーの源泉は、この範囲(他人を動かす力)のなかで吸引力の側に関連する傾向があり、ハード・パワーの源泉は、この範囲のなかで支配力の側に関連する傾向がある。
上記がソフト・パワーの説明であり、アメリカは非常に巨大なソフト・パワーを持っているが、最近の失策により急激にそのパワーを失っている。その原因のひとつには、ソフト・パワーをきちんと理解していない政治家や官僚がいるからである。
アルカイダのテロに対抗するため、ブッシュ政権が採った手段は「ハード・パワーを重視しすぎており、ソフト・パワーを十分に考慮していない。これは間違った政策である。テロリストが民衆の支持を集め、新しい要員を確保しているのは、ソフト・パワーを活用した結果なのだから。」
核兵器が戦争の抑止力になっていた時代もあった。しかしそのような冷戦時代は終わり、核の価値は確実に下がっている。同様にその他のハード・パワーの価値も下がっている。逆にソフト・パワーの価値は上昇している。そのため、ソフト・パワーの理解・増強が国力向上につながるのである。
北風と太陽
(2007-04-18)
この本を読んで子供のころ読んだ童話「北風と太陽」を思い出した。人は強制には反発するが、面白さ、楽しさ、暖かさには心を開くものだ。考えてみれば日本はスシ、WII、アニメなどソフトパワーが豊富な国なのかもしれない。あの愉快なアニメが生まれた国、面白いゲームソフトを作った国、美味しい料理を生み出した国が大好きだというファンを国外にたくさん作ればいい。もし、上手にソフトパワーが使えるならハードパワーに頼らなくても十分に国家の安全を確保できるかもしれない。
分かりやすいのだが……
(2006-01-09)
「ソフト・パワー」理論の提唱者による
解説書です。
・ソフト・パワーとは何?
→良く言えばその国の魅力を高めファンにする
→悪く言えば洗脳
→当然、相手の立場によってその影響力は異なる
→効果を得るには長期間必要
・アメリカの持つソフト・パワーとは?
→隆盛する大衆文化や科学水準の高さ
→異国から人々を呼び寄せる力
・アメリカ以外の国が持つソフト・パワーとは?
→旧ソ連、欧州、アジアの実例
・ソフト・パワーの使い方
→歴史の参照
→外国に向けた広報政策の必要性
本書で取り上げている内容を大雑把に分類
すれば上記のようになります。
これらを具体例(第二次世界大戦後の米国の
外交政策や各種世論調査等)を用いて説明して
います。
分かりやすいと言う点では問題ないのですが
正直少しくどいのも事実。
(極論ですが、巻末の解説を読むだけでも
理論の概要を押さえることは可能なのだ)
研究者やそれを実務に活かす人ならいざ知らず
一般庶民が興味本位で読むには少し高めのお値段。
「日経ビジネス人文庫」のラインナップに入るのを
待つのも一考かと。
(2005-10-22)
最近、「ソフト・パワー」という語をよく耳にするが、しっかりと
した定義を知らなかったので、読んでみた。
ナイ氏の定義する「ソフト・パワー」とは、帯の裏面にもあるように、
「強制や報酬ではなく、魅力によって望む結果を得る能力であり、
国の文化、政治的な理想、政策の魅力によって生まれる
ものである」ということ。
この定義以外に、本書のなかで書かれているのは、いくつかの戦争
(とくにイラク戦争)によって、アメリカは、ハード・パワーに頼りすぎ、
ソフト・パワーを衰退させてしまった。ソフト・パワーの重要性を
もっと認識にしていかなくてはいけない。ということ。
それらにまつわる、さまざまなことが書かれているが、とくに
目新しいことはない。それなりの分量にするために、どうでもいいことを
書き足したという感じもする。もっとコンパクトな本にして、本当に
伝えたいことだけを書くべきだったと思う。
「ソフト・パワー」という概念を最初に使用した人の本、という
意味で、読んでみてもいいかもしれないが、以前読んだ、
アイケンベリーの『アフター・ヴィクトリー』のほうが内容的には
面白かった。
