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グーグルが日本を破壊する (PHP新書 518)
おすすめ度:
ランキング:104580
価格:¥ 756
発売日:2008-04-16
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ユーザーによるレビュー
素人向けで分かりやすい
(2008-11-03)
要点の以下の通り。
○グーグルの検索連動型広告は費用対効果が優れていて既成の広告媒体の力は弱まっていく
○寡占状態の広告代理店、3大新聞社、キー局のテレビ会社は高給と居心地の良さに胡坐をかいているが既得権益層は自ら改革はやりたがらない。
○グーグルはネットで検索連動型広告をやっているが、米国では、テレビ、新聞でも広告枠を購入しこれをオークションでセリにかけて広告主に切り売りし、これについても成功報酬型の価格体系として提供し既存メディアに挑戦
○日本ではヤフージャパンの工夫・努力もあってグーグルより利用率が高いが、世界的にはグーグルが優勢。ヤフージャパンが本社の言うとおりしていたらこのような成功はおさめなかっただろう。なにせ日本法人、日本支社にとっての最大の敵は日本の事情に疎いくせに本社のやり方をそのまま日本に適用させて上意下達を強いる外国本社。
○儲けのための節操の無さ、あざとさの順はMS>ヤフー>グーグル
○携帯電話共通のソフト、アンドロイドのosはリナックス
○MSの有料ソフトword、excel、powerpointは使用者の層によるが、無料のgoogledocumentにかなり置き換わる。
○日本の検索エンジン「なずき」(脳の意味)は単語としてでなく質問の意味を理解して回答する仕組み。
「ストリートビュー」にみるグーグルの危うさ
(2008-09-02)
グーグルと言えば、卓越したアルゴリズム技術で検索サイトのトップを独走し、新しい広告モデルを確立したことで莫大な資産を擁する大企業だ。そして、グーグルは新聞やテレビなどの既存のメディアの地位を危うくしており、今や理工系の学生の憧れの企業だ。
無名の若者たちが、大メディアから広告を奪うことでのし上がろうとしているのは痛快だった。グーグルといえば、技術一つで天下を取ろうとするクールな企業の象徴だった。
しかし、最近、日本でも公開されたストリートビューが問題になっている。グーグルは、日本のごみごみした住宅街を誰でも見れてしまうシステムを作ってしまった。住所を検索したら、あなたの家や周囲の街並みの画像が見れてしまうのは恐ろしい。少なくともこれを不快、不安に思う人は少なからずいるという現実がある。
このストリートビューによって私のグーグルのイメージは一変した。
最先端をいくクールな企業から、「ベスト&ブライテスト」の自信過剰でプライバシーに鈍感な若者が、面白半分に勢いでなんでもやってしまう、ネット界の支配者だ。
何も考えず、ただ便利というだけでグーグルを使う時代は終わった。日本では、ストリートビューがグーグル凋落の第一歩になるかもしれない。
ITが作る未来を想像するために
(2008-08-30)
日本あるいは世界を取り巻くITの流れを分かりやすく説明してくれます。
合併やら買収さらには乗っ取り的な企業活動の中で巨大化するIT企業。グーグル、アマゾン、ソフトバンクなどが国境を超えてその活動範囲を広げている。本書では特にグーグルに視点を向けて、これまで自分が考えていたグーグルのイメージは博愛主義的技術者集団が世界平和のためにオープンソースを利用してグーグルアドワーズと言う広告システムで若干の利益を得ながら夢に向かうという感じでした。しかし本書は利益追求集団として(株主の意向を踏まえて)一面もうかがえます。さらには携帯への参入や企業買収をも近未来の枠組みと考えて進んでいるようです。
またITにより、既存メディアにおける広告という文脈が乱れだし、CMや紙媒体による宣伝方法の転換が非常に早い流れの中でおこりつつある。そんな流れの中で日本のテレビやCMと言った旧態然としたシステムが確実に崩壊していく様子が目に浮かんでしまう。
そんな日本を著者は想像しながらも、日本の技術の先端先進性をしっかり最後の部分で書かれています。
すこし安堵して本を閉じた。
これはGoogle脅威論ではない。もっと根本論だ。
(2008-08-10)
この本の本質はGoogleという企業についてではない。インターネットによって既得権益にしがみつく新聞、テレビ、広告業界が破壊される、という警告の書だ。
インターネットの普及によって流通中抜き、情報の無料化、ユーザメディアの台頭が進み、既存メディアの力がそがれる、という話はインターネットが普及を始めた90年代後半からすでに言われてきた。ドットコムバブルの崩壊や既得権益層の努力によって業界変動は今日現在、実現していない。既存勢力はインターネットはしょせんこの程度のものだ、と考えただろう。
しかし、それがインターネットの申し子ともいえるGoogleの出現によって、インターネットの持つ変革性がいっきに実行力を得て、既存勢力の利権崩壊が現実的な可能性として浮上してきた。90年代後半に言われていたことが、実現されようとしているのだ。
そして、これはGoogleという企業の脅威論ではない。仮にGoogleが失敗したとしても、インターネットの変革性を体現したまた別のネット企業が出現し、いずれは既得権益層を破壊するだろう。Googleはたまたま、現在もっともその位置に近い企業というに過ぎない。そう、この書は、昔から叫ばれているネットによる業界変革が現実のものになるつつあることGoogleというネットの代表企業を例にあげて述べているのだ。
既得権益を死守しようとしている企業に対して,グーグルが如何に切り込んで,新しい時代を切り開こうとしているのかを,わかりやすく説明している。
(2008-08-09)
タイトルだけを見ると,まるでグーグルが悪者扱いされているかのように思えるかもしれないが,そうではない。テレビ,広告会社,携帯電話キャリア,新聞,マイクロソフトなどの過去の既得権益を死守しようとしている企業に対して,グーグルが如何に切り込んで,新しい時代を切り開こうとしているのかを,具体的な数値も示しつつ,わかりやすく説明している。この本を読んで思うことは,人間というのは,一度「権利」というものを手に入れてしまうと,それ以上の創造的な活動はしなくなり,逆にその権利を死守することを全力でやろうとするのだということだ。「楽をして金を得たい」。これが大半の人間が考えていることなのだろう。それは,仕事が「嫌なこと」で「自分のやりたいことではないこと」であった前時代的な発想から来ている。つまり,今までの人間は,人生の大半を,「自分のやりたくないことをすること」で費やしてきたのだろう。そして,そうするしか生きるすべはなかったのだろう。
しかし,時代は変わりそのような発想は古めかしいものとなりつつある。グーグルのような企業が新しい発想,効率的な思想で世の中をどんどん革新していく。そして,「仕事をすること」=「生きること」となる理想的な社会が将来的にできてくる。グーグルの革命は,そんな未来の変化の一端でしかないことを思い知らされる。従来の既得権益を守ろうとする年配者達の姿のなんと無様なことだろう。そして,そのような人間達が,未来への革新を阻害している。
人間には寿命があるので,そのような醜い人間達もいずれはこの世界から消えてなくなる。しかし,それにはもう少し時間がかかりそうだ。そして,グーグル的な発想は,今後ますます多くなり,この世界を凌駕していく。そして,そのような本当の意味での平等な社会が未来にあることを,著者と共に願っている。
