Appleがタブレット型デバイスの「iPad」を正式発表しました。
iPhoneとMacBookの中間という位置付けの製品。iPod touchとiPhoneのように、Wi-Fiモデルと3Gモデルの2タイプ6種類展開で、価格は499ドル〜829ドル。CPUは専用に開発されたP.A Semi製省電力プロセッサーの1GHzで、OSはiPhone OS 4ではなく3.2を搭載。バッテリー駆動時間は、Wi-Fi接続のWebサーフィンをしても約10時間持つとのこと。
気になる発売日は、Wi-Fiモデルが2ヶ月後、3Gモデルが3ヶ月後以降。ケータイ Watchによると、日本ではWi-FiモデルのiPadが3月下旬に、3Gモデルが6月以降に発売されるようです。価格は不明ですが、他のApple製品の価格を参考にすると、1ドル=100円換算+1万円くらいでしょうか。
iPodに準じる音楽再生、720p, 30fpsまでの動画再生、USBケーブルでMac/PCと接続、iTunes9以降を使用して同期と、見た目だけでなく、中身もiPhone / iPod touchがそのまま大きくなったものと考えて良さそうです。大きく違うのは、カメラの有無くらい。iPadにはカメラがありません。
iPadの特徴・仕様
- 液晶:9.7インチワイド(1024x768 px)、LEDバックライトIPSタッチパネル
- 大きさ:高24cm x 幅19cm x 厚1.3cm
- 重量:(Wi-Fiモデル)680g, (3Gモデル)730g
- CPU:1GHz Apple A4 custom-designed(P.A Semi)
- OS:iPhone OS 3.2
- バッテリー:リチウムポリマー(約10時間のWebサーフィン、音楽・動画再生が可能)
- Wi-Fi (802.11 a/b/g/n), Bluetooth 2.1 +, 電子コンパス、スピーカー、マイク
- (3Gモデルのみ)UMTS/HSDPA, GSM/EDGE回線によるデータ通信, GPS機能
- 価格(Wi-Fiモデル):16GB(499ドル), 32GB(599ドル), 64GB(699ドル)
- 価格(3Gモデル):16GB(629ドル), 32GB(729ドル), 64GB(829ドル)
Safari(Flash非対応), メール, 地図, メモ, カレンダー, アドレス帳, iPod, 動画再生, 写真, YouTubeといったiPhoneにもあるアプリに加えて、「iBooks」という電子ブック専用のアプリが搭載されます。これは、iPadをAmazon Kindleのような「電子ブック・新聞リーダー」に変えるもので、iPhoneでAppStoreが始まったように、iPad向けに電子ブック配信サービスを新しく開始するとしています。
iPadには、ちょっとした弱点も?
iPadは、マルチメディア機能や電子ブックリーダーとしての使用を重視しているため、PCとして使おうとした場合には向いていない一面があります。まず、WebブラウザであるSafariがFlashに対応していない事。少数ですが、Flash版のみのサイトは見ることが出来ません。もう一つは、MacやWindows等のようなマルチタスクではなく、iPhoneのように1つのアプリしか起動できない事。
外出先で、iPhoneよりも快適に情報の入力がしたいというのなら十分役立つでしょうが、ノートPCの代わりに使いたいのなら、素直にノートPCを買うのが良さそうです。そういった意味で、iPhoneとMacBookのスキマを埋める製品という事なのでしょう。
iPad専用アクセサリ
iPadのDockコネクタに接続して使う専用のキーボード「iPad Keyboard Dock」や、動画再生時に自立させたりできる専用の保護ケース「iPad Case」、SDカードリーダーやデジカメを直接接続できるキット「iPad Camera Connection Kit」といったiPad専用アクセサリも用意されています。
スタンドを兼ねた専用キーボード。
持ち運ぶことを想定するとスタンド部分がやや嵩張るかも。 いずれ、これよりさらに携帯性を高めたタイプのものが、サードパーティから必ず出るはずなので、しばらく待つのが吉でしょうか。
逆に専用ケースはかなり完成している感じ。
カバーを折り曲げて、ソフトウェアキーボードでタイプする時に斜めになるようにできたり、動画を見るときに立て掛けられます。