iFixitによる「iPhone 11 Pro Max」と「iPhone 11」の分解レポートがアップされています。
気になるポイントをチェックしていきましょう。
価格帯が大きく異なる2つのモデルですが、どちらにも、A13 Bionicチップと4GB RAMが搭載されています。
RAMはSK Hynix製の同じ型番が搭載されているので、RAMの品質に違いはありません。Flashストレージに関しては、「iPhone 11」の方はまだ詳細レポートがアップされていないので不明ですが、「iPhone 11 Pro Max」の方は東芝製のNAND Flashが搭載されています。(64GBモデル)
iPhoneのFlashストレージは、歴代のiPhoneを見ても、良い品質のNAND Flashが搭載されているので、メーカーの違いによる差異はほぼ無さそうです。
先のベンチマークテストスコアの通り、処理能力に関しては「iPhone 11 Pro」と「iPhone 11」とで全く差は無いという認識で間違い無さそうですね。
同じチップが搭載されていて処理能力が同じということで、中身もほぼ同じかというと実はそうではなく、内部の設計は「iPhone 11 Pro」と「iPhone 11」とで少し異なります。
ロジックボードはどちらも2層式ですが、「iPhone 11 Pro Max」と「iPhone 11」とで形状に違いがあります。
また、搭載されるバッテリーも異なります。
「iPhone 11」の方はストレート型で、「iPhone XR」より容量が7%アップ。
一方の「iPhone 11 Pro Max」にはL字型バッテリーが搭載されています。
旧モデルの「iPhone XS Max」に搭載されていたL字型バッテリーは2セルでしたが、「iPhone 11 Pro Max」では1セルに変更されています。
さらに、厚みは0.7mm増、重さは13g増したことで、3969 mAhという大容量のバッテリーパックになりました。
バッテリーの厚みを増すことができた理由としては、3D Touchを廃止したことでディスプレイユニットが薄くなったこと、ボトムケースが薄くなったことが挙げられます。
ディスプレイはユニット単体で交換ができるため、ユーザーが勝手に交換することも可能ですが、その場合、True Toneが無効化されるといったトラップが仕込まれているといいます。最近のiPhoneには、Apple StoreまたはApple認定サービスプロバイダ以外でディスプレイやバッテリーの交換を行うと、そういった制限がかかる仕様となっています。
厚みというと、カメラユニットにも変化が。
これまでのモデルよりもレンズの高さが控えめに?
・・・見えますが、目の錯覚でしょうか。
カメラユニット全体が盛り上がっているタイプから、カメラユニットの土台を経てさらにレンズが出ているタイプになったことで、低くなったように見えるだけかな?
そんなこんなで、大して変わってないように見えて、実は結構改良が加えられたり進化している「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro」でした。
2020年モデルでは、全機種有機ELディスプレイ搭載、画面内Touch ID搭載、USB-Cポート搭載、次世代高速通信5Gのサポート、あと2019年モデルでは見送りとなった双方向ワイヤレス充電のサポートが噂されていて、それと比べると地味な進化だな〜という印象は拭えませんが、肌身はなさず持ち運んで使う実用ツールとしては、このくらいの進化がちょうどいいかもね。
- Source iPhone 11 Teardown - iFixit