iPhoneの耐水性能はモデルチェンジの度にアップしていますが、実はそれほど高くはありません。ただし、一般的な防水ポーチに入れておくだけで耐水性能は格段に高まります。
実際に台湾で起きたケースでは、1年もの間、湖の底に沈んでいたiPhoneが問題なく使えたという報告があります。
台湾にある日月潭という湖では、今年に入って数十年に一度レベルの干ばつとなったことで、湖底が露出し、そこから防水ポーチに入ったiPhone 11 Pro Maxが発見されました。
この事をFacebookで呼びかけたところ、落とし主の男性が名乗り出てきて返却される事になったのですが、iPhone 11 Pro Maxは1年間も湖底にあったとは思えないほどきれいな状態で、機能にも全く問題が無かったということです。
すごいですね。
1年間も湖底に沈んでいたiPhone 11 Pro Maxが無事だったのって、やっぱり防水ポーチのお陰でしょうね。
一体どうやって落ちたのか?というと、男性がパドルボートで遊んでいる時に落水!その弾みで、首から下げた防水ポーチに入れたiPhone 11 Pro Maxが首からすっぽ抜けて、そのまま湖底へ・・・という、かなりマヌケな落とし方。男性はこのショックで数日間、不眠症になってしまったといいます。(そりゃそうなるわ)
でも、それから約1年後、まさかの大干ばつで無事発見されることになろうとは・・・
この奇跡的なニュースは、台湾のネット上で“ミニタイタニック”として話題になり、(かなりの宣伝効果があったので)この防水ポーチのメーカーは落とし主の男性に謝礼を払うべきなんじゃないか?という意見まで出ています。
iPhoneの防水性能はそれほど高くない
今回のケースで改めてiPhoneの防水性能をチェックしてみました。
すると、防水性能はそれほど高くないということがわかりました。
今回の主役となったiPhone 11 Pro Max本体の防水性能は、水深4mで最大30分間という限定的なものになりますし、他のモデルを見てみても、防水性能はそれほど高くはありません。
iPhoneの防水性能
- iPhone 12シリーズ:水深6mで最大30分間
- iPhone 11 Pro:水深4mで最大30分間
- iPhone 11:水深2mで最大30分間
- iPhone SE 2:水深1mで最大30分間
- iPhone XS:水深2mで最大30分間
今回のケースでは、iPhone 11 Pro Maxは首から吊り下げるタイプの防水ポーチに入れられていて、この防水ポーチのお陰で湖底で1年間耐えることができたと考えられています。
これがもし、防水ポーチではなく通常の保護ケースやむき出しの状態だったなら・・・どうでしょうか?
水深が浅ければ一定期間は大丈夫でしょうが、今回のケースは湖なので水深が数メートルはあると考えると、水圧ですぐに防水パッキンから水が侵入していたでしょう。どちらにしても、1年間もの間を湖底で耐え抜く性能はiPhoneにはありません。
よくある一般的な防水ポーチですが、これが有るだけで防水性能にここまで差が出るものなんですね。
iPhoneは防水になったから防水ケースは不要になったというのは、あくまで雨や水道の水、プールの底レベルの水深での防水であって、海水や数メートル級の水没に耐える為には防水ケースは必要と考えたほうがいいですね。
今回のような事故を防ぐなら、防水ポーチにさらにフロート(浮き)を取り付けておけば、落としても水に浮くので、回収しやすくなります。最近では、空気が入っていて浮くタイプの防水ポーチも出ているので、そういう製品を選ぶと安心です。
- Source Taiwan News | 2021/04/07