朝日新聞の紙面と朝日新聞デジタルで、MVNOによるSMS認証を悪用した手口が紹介されていました。
一部のMVNOでは、未契約の状態でもSMSが利用できるSIMカードがあり、それを使ってSMS認証でLINEやメルカリなどで匿名のアカウントを大量生産。キャンペーンなどのポイントをゲットしたり、匿名アカウントそのものを販売するという「錬金術」の手口が語られています。
どことは書いていませんが、このMVNOは「OCNモバイルONE」のことです。
「OCNモバイルONE」のSIMカードは、ゲオで無料配布されていた時があります。
それをゲットして安い中華スマホに挿し込む、これだけです。
「OCNモバイルONE」のSIMカードの内、SMS機能付きのものは、システム的に未契約の状態でもSMS機能だけは使うことができた(今はどうだか知りませんが、2017年の時点はできた)ので、それを使ってSMS認証が必要なアカウントでもバンバン作れるというわけです。
紹介されていた錬金術の一部
- LINEでアカウントを作って、LINEポイントの美味しいキャンペーンでポイントをゲットする。それをLINE Payに変換して使う。
- SMS認証が必要な割引クーポン(かなり前のZOZOTOWNのクーポンみたいな美味しいやつ)を大量ゲットする。
- メルカリなどで偽ブランド品やヤバイ商品を売る。
- スマホの課金ゲーやメルカリなどの匿名アカウントを作って売る。
この中で最も手軽な錬金術は、LINE Payの例でしょうか。
というか、こいつらのせいで2%ポイント還元が無くなったんじゃないのか?
規模が大きいものでは、アカウントの販売でかなり儲けたヤツがいるようです。
朝日新聞の紙面(4月9日)によると、昨年6月に男2人が私電磁的記録不正作出という罪で逮捕されていますが、この男らは、課金ゲーやメルカリなどのアカウントを約11万件も作り、それを1アカウント800円〜900円で販売して、合計で3千万円近い売上があったとしています。
かなりのやり手ですね。
逮捕されちゃいましたが、お金が没収されないのなら勝ち組でしょう。
MVNO側の対策
「OCNモバイルONE」はSIMカードの店頭販売を止めて、契約後にSIMカードを発送する方式に変更。
「IIJ mio」もそうだったようで、現在は未契約の段階ではSMSは使えないように変更されています。
- Source 朝日新聞デジタル