Apple Podcastでサブスクリプションが利用できるようになりました。
これは、iOSやmacOSのPodcastアプリでのみ使える課金システムで、クリエイターはサブスクリプションの価格を月額0.49ドルから設定できます。リスナー側はサブスクリプションの支払いを月払いと年払いから選択できます。
Podcastは、これまで無料で配信するのが普通の音声配信サービスでした。その理由は、収益化(マネタイズ)の難しさにあります。
Podcastで儲けられる時代が来た!?
Podcastの構造はシンプルで、ブログの更新などで使われているRSS(XML)に音声ファイルのURLを記述したものになります。クライアントのアプリは、その音声ファイルのURLを読み込んで再生します。
収益化するには番組に広告をつけなければなりませんが、Podcast向けの広告はWeb広告のようにメジャーではないため、自分で広告主を探す必要があります。また、ちゃんとした広告主がつくような(当たり障りのない)内容のPodcastにはあまり魅力が無いというジレンマもあり、Podcastの収益化は長年のテーマでした。
そういう意味では、音声広告や番組内で商品やサービスを紹介する広告よりも、今回の様なオンラインサロン的なサブスクリプションによる収益化の方が現実的です。番組独自ではなく、Apple Podcastというプラットフォームで収益化できるようになったのは大きな変化です。
米国ではPodcastが定着している
日本でPodcastが注目されたのは、iPodがPodcastに対応した2000年代前半。その後、iPhoneの普及と共に廃れていきましたが、米国ではPodcastは定着し、今現在でも人気があります。そのため今回のサブスクリプションサービスの導入につながったというわけです。
近年は、音楽配信サービスのSpotifyの盛り上がりに便乗する形で、Podcastの番組を作るクリエイターも以前よりは増えては来ていますが、日本語圏ではPodcastのリスナー数がかなり少ないという問題があり、せっかく頑張って番組を配信しても全く聞いてもらえず、心が折れて更新しなくなるクリエイターも少なくありません。
そんなわけで、「10年おっせーわ!」なApple Podcastのサブスクリプションの導入ですが、無いよりはマシということで、今からPodcastに参入するのを検討してみるのもいいんじゃないでしょうか。
Podcastで配信するための敷居は意外と低い
かつては、音声ファイルを置いておくために自前のサーバーを用意したりマイクを購入したりと、始めるまでの敷居が高かったPodcastですが、今はSoundCloudのサーバーにアップした音声ファイルのRSSのURLをApple PodcastやSpotifyに登録するだけで配信できます。
音声の収録や簡単な編集だけならiPhoneだけでもできますし、動画コンテンツの作成よりは気軽にチャレンジできます。
Apple Podcastで配信するには、 iTunes ConnectにApple IDでログインしてPodcast Connectを選択。アカウントのセットアップを行います。
アカウントのセットアップが完了(最大1日かかる)すると、番組を追加してRSSのURLを登録できるようになります。
Apple IDがあれば誰でもApple Podcastを配信できるので、自己表現の1つとして一度チャレンジしてみるのも面白いでしょう。
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