発売後しばらく経ってから誰かによって発見されたiPad mini 6のゼリースクロール問題。
一部ではあたかもiPad mini 6の不具合として取り扱われていますが、これって、言うほど問題か??
実際に検証してみましたが、個人的には全く気になりませんでした。果たしてどれだけの人が、こうやって指摘される前から気づいていたよ?っていう話ですよ。
ゼリースクロールって何?
“ゼリースクロール”とは、日本で言う所の“こんにゃく現象”のようなものです。今回のiPad mini 6のゼリースクロール問題は、画面のテキストを上下にゆ〜〜〜っくりスクロールさせた時に、ごくわずかに遅延が発生する現象の事を指します。
左右で遅延のタイミングが異なるので、テキストの行がたわんでいるように見えることからゼリースクロールと呼ばれています。
iPad mini 6で検証してみた
実際に検証してみて分かったのが、まず普通に使っているだけでは分からないレベルの症状だということです。
普通に使っていると全く分からないけど、指摘されて試してみて「確かに、言われてみれば・・・」という感じですね。
遅延が一番分かりやすいのがテキスト表示。
上下にスクロールさせただけでは特に異変は感じませんが、上下のスクロールを繰り返してみると、確かにテキストがぐにゃん!とたわんでいるような表示になることが分かります。
スローモーションでチェックしてみると、テキストをスクロールさせた時に、タッチしている指の周辺からスクロールが始まり、それに追随する形で他の部分のスクロールが始まっていました。この表示のタイミングのズレによってたわんでいるように見えているのでしょう。
ゲームプレイや動画の視聴には問題ない
遅延というと動画の視聴やゲームプレイに影響するのでは?と心配してしまいますが、実際、動画やゲームでは全く気になりませんでした。縦モードにして黒バックのテキストを超絶ゆっくりとナメクジが這う速度でスクロールさせた場合にのみ確認できるだけの遅延なので、動画やゲームには影響を与えません。横スクロールアクションとしてApple Arcadeで配信されていた悪魔城ドラキュラをプレイしてみても、遅延による影響は感じませんでした。(そんなにシビアなゲームじゃないけどね)
仮に、映画作品などでナメクジが這うスピードで横にスクロールするスタッフロールがあった場合は、文字が遅延するかもしれませんが、そんなの無いしね。
Appleは製品に問題は無いと回答
ちょっと神経質な今回の指摘に対して、Appleは「これは製品上の仕様であり、何も問題ありません」という冷静な回答を送っています。
このゼリースクロール問題に関しては、重箱の隅をつつくような指摘というのがピッタリ当てはまります。普通に使っていれば気にならないのに、いちいちテキストを過度にスクロールさせて、さらにそれを超スローモーション動画で撮影してやっと感知できるような現象をあたかも製品上の欠陥であるかのように捉えて「うわーー!遅延してるうううう!!」と必要以上に騒ぎ立てる。そりゃ、訴訟対策としての免責事項が増えまくるし、メーカーはつっぱねる姿勢になるわな。
実際に検証したところ、巷で言われているほどの問題でもなかったゼリースクロールですが、どうしても気になる方は、購入前に展示品のiPad mini 6を実際に触ってみることをおすすめします。
メモ帳を開いて適当なテキストを打ちまくって、それをスクロールさせて見てみれば、何も問題ないことがわかると思います。
iPad mini 6は間違いなく名機なので、こんなゼリースクロールくらいでネガティブなイメージが植え付けられることは無いでしょう。