フィッシング詐欺の手口として使われる偽サイトのURLは、本物のサイトのURLっぽく偽装されてはいますが、よく見ると判別可能なものが殆どです。しかし、今回、中国のセキュリティ研究者が発表したテクニックを用いると、多くの人が騙されてしまうでしょう。
その方法は、Punycode(ピュニコード)を用いたもの。
識別子として頭に「xn--」が付くのが特長です。
頭にxn--が付くなら一発で分かるじゃん。
ところがどっこい、サンプルとして公開されているページ「https://www.xn--80ak6aa92e.com/」(サンプルページで安全です)をブラウザで開くと・・・
「https://www.apple.com」っぽく偽装されます!!
これはキリル文字と呼ばれる文字コードの"а" (U+0430)を使ったもので、通常のラテン文字の”a”とは違う文字ですが、表示は同じ。
こういう偽装方法は「ホモグラフ攻撃」と呼ばれます。
https://www.xn--80ak6aa92e.com/ へのリンク方法を https://www.аpple.com/ とすることで・・・これはもう、人間には判別不可能、回避不能ですね。
じゃあ、どうやって防ぐのか?ですが、当然ブラウザ側の対応に頼るしかありません。
ピュニコードのまま表示の安全なブラウザは?
iOS版では、SafariとFirefoxはピュニコードのまま表示されるので問題無し。Chromeは変換されてしまいました。
デスクトップ版では、Safari / IE / Microsoft Edge / Chrome(バージョン58以降)ではピュニコードで表示されるので問題無し。Firefoxでは変換されてしまいました。
ただ、Firefoxでも、URL欄にabout:configと入力してオプションを出し、network.IDN_show_punycodeの項目をtrueにすると、ピュニコードのまま表示に切り替えられます。
- Via スラド IT