中国でiPhoneの販売台数が24%減の裏にHuaweiの復活、日本のiPhone人気は衰えず

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Xiamen china

中国市場でのiPhone需要の低下は本当なのか?

Counterpointが公開した中国のスマートフォン販売台数のシェアによると、2024年1月1日〜2月11日までの6週間で販売されたスマートフォンは、全体で前年同期比7%減となっていて、スマートフォン市場の成長が鈍化しつつある中、iPhoneの販売台数も前年同期比で24%減となっており、2023年と比べて販売台数が激減しています。

2023年の中国のスマートフォン市場は、Honor、Xiaomi、OPPO、Vivoといった国内メーカーとAppleがほぼ横並びのシェアを獲得していました。しかし、2024年に入ってからはシェアに大きな変動が起きています。

CP China Weekly Smartphone Unit Sales2024
(image: Counterpoint)

これまで下火だったHuaweiが急伸、前年同期比で64%増という復活の兆しを見せているのです。この影響により中国国内のメーカーもシェアを食われ、OPPOは29%減、Xiaomiは7%減、Vivoは15%減となっています。

iPhoneだけが販売低迷しているのではないということですね。

このシェアの変化は、中国でのスマートフォンのトレンドの変化(折りたたみ端末への関心が高まり)や、中国経済の失速からくる物価安・デフレ傾向(ある飲食店では5.5元=114円の激安食べ放題セットが大人気)も影響しているとみられます。

中国市場でのシェアの獲得にかなり苦戦しているiPhoneですが、日本ではこれまで通り好調です。

IDCが公開した2023年のスマートフォン市場実績値レポートによると、日本国内で2023年に出荷されたスマートフォンの51.9%がiPhoneで占められています。日本では相変わらずiPhoneの一強状態で、他のメーカーを大きく引き離しています。

2023年の日本国内スマートフォンシェア(出荷台数)

  • Apple51.9%(前年比 -6%)
  • SHARP10.9%(前年比 -9%)
  • Google10.7%(前年比 +527%
  • Kyocera:5.4%(前年比 -39%)
  • Lenovo:5.4%(前年比 -56%)
  • その他:9.4%(前年比 -39%)


(Source: IDC Quarterly Mobile Phone Tracker, 2023Q4)

こちらは販売台数ではなく出荷台数から換算したシェアになりますが、2023年の日本国内シェアではGoogle Pixelが大幅に伸びていて、前年比で527%増となっています。シェアも一気に10.7%を獲得して第3位に。SHARPが2位なのもちょっと意外ですけど。

iPhoneのシェアは前年比-6%なので、iPhoneユーザーがGoogle Pixelに移行したわけではなく、Androidスマホ界隈でシェアの争奪戦が行われてGoogle Pixelがシェアを獲得しているようです。Google PixelはCMを多く打っていて、最大手のドコモがAndroidスマホとしてメインで取り扱っているので、その影響も大きいのでしょう。

というわけで今回は、中国と日本のスマホ市場におけるiPhone人気の差をチェックしてみました。(中国)販売台数と(日本)出荷台数の比較になるので、実際の日本でのiPhoneのシェアは51.9%よりも少し低くなりますが、それでも日本国内で販売されているスマートフォンの過半数がiPhoneというあたりに、日本におけるiPhoneのブランド力の強さを実感させられます。

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