通常モデルと比べると、iPhone 16eにはいくつか欠けている部分があります。
超広角カメラ、MagSafe、UWBが搭載されていません。
その代わりとして、大容量バッテリーが搭載されていますが、ユーザーはMagSafeが搭載されていないことを最も気にしていて、iPhone 16eにとって一番のネガティブポイントとなっています。
なぜ、MagSafeが搭載されなかったのでしょうか?
MagSafeが搭載されていない理由
iPhone 16eにMagSafeが搭載されていない理由は、コストダウン、通常モデルとの区別化、バッテリーパックの面積確保などが考えられます。また、Appleの市場調査で「低価格モデルのiPhoneを購入する層は、MagSafe充電をほとんど使用していない」という結果が出たとの情報もあります。
(多くのiPhoneユーザーはUSB-Cケーブルで充電している)
MagSafe充電はその仕組から必ず発熱しますし、保護ケースによっては使えない場合もあるので、さほど利用されていないという調査結果は正しいかもしれません。しかし、MagSafeを使うか使わないか、その選択肢はユーザー側に委ねられるべきで、メーカー側が勝手に解釈して省いてしまうのはややユーザー軽視だなという印象を受けます。
iPhone 16eの需要は通常モデルの1/10
BloombergのMarkGurman氏によると、とあるAppleストアのiPhone 16e発表当日の予約状況はわずか数10件しかなかったといいます。
Several Apple Stores I spoke to said they received only a few dozen iPhone 16e launch day pre-orders. New flagship iPhone pre-orders could be several hundred or over 1000 per store for launch day. Keep in mind the audience is very different. https://t.co/mbRLNzl4AC
— Mark Gurman (@markgurman) March 2, 2025
通常、iPhoneのニューモデルが予約開始した当日は、1店舗あたり数100〜1000台前後の予約が入るということなので、iPhone 16eの需要は通常モデルの1/10ほどとかなり低めです。
どっちつかずのモデル
低価格モデルのユーザー層は当然ながら価格にシビアであるため、過剰なスペックよりも手頃な価格を重視しています。しかし、iPhone 16eはApple Intelligenceへの対応のためにA18チップを搭載してしまいました。そのため、高コストとなり、さらにいくつかの機能を省いたことで、どっちつかずの宙ぶらりんなモデルになったと考えられます。
iPhone 16eは値下げされにくい?
価格については、同じモデルが数年にわたって販売されていたiPhone SEシリーズとは違い、iPhone 16eはナンバリングモデルの低価格バージョンという位置にブランディングされてしまったので、2026年3月にはiPhone 17eにモデルチェンジされ、Appleによる値下げは行われない可能性もあります。
キャリアの割引販売に期待
日本では、発売当日から一部のキャリアから大幅割引の条件が提示されていて、一括または24回払で7万円ほどで購入できる状態になっています。発売当日から割引販売という、不人気モデルの片鱗を早くも見せています。
ミッドレンジスマホの価格帯は5万円〜6万円あたり。キャリア販売のiPhone 16eがこのあたりの価格帯に入ることができれば、一転して人気モデルとなる可能性も秘めています。