Amazonが、再び「Chromecast」と「Apple TV」を販売することを発表しました。
「Chromecast」と「Apple TV」の販売は2年ぶりとなります。
Amazonは、2015年10月29日に「Fire TV」「Fire TV Stick」が発売されるタイミングで、競合製品となる「Chromecast」と「Apple TV」の取り扱いを中止していました。定額制動画配信サービスの「Amazonプライムビデオ」を根付かせるために専用デバイスの「Fire TV」と「Fire TV Stick」を普及させたい、という狙いがあったようです。
ところが先日、Googleが2018年1月1日より、AmazonのデバイスからYouTubeへのアクセスを遮断することを公表。「Fire TV」からYouTubeが見れなくなる!というニュースが大きな話題となりました。
そして、その後すぐにサイバーマンデーセールが開始。
「FireTV Stick」は500円OFFで販売されましたが、YouTube遮断のニュースが影響したのか・・・どうかは分かりませんが、数日して今回の取り扱い再開となったわけで、やっぱりそれなりに売上に響いたのかも?
このAmazonの対応を受けて、GoogleはYouTube遮断を見送ることになりそうです。
12月15日(金)現在、Amazon.comでは、「Chromecast」「Chromecast Ultra」「Apple TV4」「Apple TV4K」の商品ページが復活しています。(まだ販売は行われていません)
Amazon.co.jpでは「Chromecast」のみ取り扱いがありますが、Amazon自体の取り扱いではなくマーケットプレイスの出品で、価格も楽天ブックスなどの方が安いので買う人はまず居ないでしょう。今後、Amazon.co.jpが販売を再開すれば価格も正規に戻ると思いますが。
今回の騒動で漁夫の利を得たApple TV
今回の騒動、一番得をしたのは「Apple TV」でしょう。
騒動を傍観しているだけなのに、良いことしか起きていません。
- Amazonで「Chromecast」と「Apple TV」の販売中止
- AppleはApple Storeがあるので影響なし
- GoogleがAmazonデバイスへのYouTube遮断を表明
- そのおかげか?「Apple TV」でAmazonプライムビデオが観られるようになる
- Amazonで「Chromecast」と「Apple TV」の取り扱いが再開
- 結果、「Apple TV」だけちょっとパワーアップ!
まさに“漁夫の利”を得た形になりますね。
スマートスピーカーでまたシェア争い
今回の騒動は、あくまでストリーミングデバイスのシェア争いで生じたものです。
大本命のスマートスピーカー&AIアシスタントの「Google Home」と「echo」については、シェアを取ったらIoTの規格も取れるしストリーミングデバイスも付いてくるので、今回よりもさらに“し烈”なシェア争いになると思われます。ただ、今回のように表には出てこずに水面下で行われるかもしれませんが。
ちなみに、AppleもSiriで音声操作できるスマートスピーカー「Home Pod」を2018年に発売予定ですが、部屋の複数の場所に設置するAIアシスタントではなく、高音質なハイエンドワイヤレススピーカーの色合いが濃い製品なので、またも蚊帳の外でうまい立ち回りを見せてくれるかもしれません。
- Source CNET