米国では349ドルで販売されている「HomePod」。
製造コストは216ドルかかるようです。(TechInsightsによる試算)
単純計算で1台売れる毎に本体価格の38%が利益となります。ここ最近登場したAppleデバイスの中では最も利益率が低い製品といえます。金額で見みても他の製品より儲けは少ないです。
ただ、「HomePod」の購入者がApple Musicに加入することで副次的利益が発生するので、それも含めると美味しいデバイスになる要素はありそうです。
製造コストと利益
ティム・クック体制になったここ最近のApple製品は、利益率が抜群です。
例えば「iPhone X」。
製造コストは357.50ドルで、本体価格999ドルの内64%が利益になります。
1台売るだけで641.50ドル儲かる計算です。
また、本体価格699ドルの「iPhone 8」の製造コストは247.51ドル。
こちらも1台売れば451.49ドル儲かります。
ティム・クックになってから登場したAppleデバイスの1つ、「Apple Watch」についても利益率はスゴイです。
349ドルで販売された2015年モデルの「Apple Watch」は、製造コストが84ドルでした。265ドルの儲けです。
このように、最近登場したAppleデバイスとしては、「HomePod」はかなり利益率が低いことが分かります。
HomePodのパーツ、スピーカー部分が高い?
パーツの見積もりでは、A8チップは25.50ドル、外装などは25ドル、組み立てやパッケージングに17.50ドル。ツィーターやウーファー、電源ユニットを含めたスピーカー部分は58ドル。Siriのアニメーションを描画するLEDユニットやロジックボードなど一式が60ドルとされています。
音質重視のスマートスピーカーということで、スピーカー部分に大半のコストが掛かっているのかと思いきや、そういうわけでもないようです。
ただ、他社のスマートスピーカー「Amazon Echo」や「Google Home」と比べても利益率はかなり低いので、Apple Music頼みなところがあります。真っ先に「HomePod」を購入したのにApple Musicに加入しないユーザーは、Appleにとってあまり嬉しくないカスタマーといえる?
- Source Bloomberg