Bloombergの記者Mark Gurmanが、15インチの巨大なiPadの登場について予想しています。
現行のiPadは10.2インチ、iPad Proで12.9インチが最大で、15インチという大きさはMacBook Proの14インチと16インチのちょうど中間のサイズになります。かなり大きいですね。なぜ、15インチのiPadの登場が予想されているのかというと、Amazonから新登場したEcho Show 15の存在があります。
Mark Gurmanは、Appleがこれに対抗して15インチのiPadを出してくる可能性があると予想しています。
Echo Show 15とは?
Echo Show 15は、15.6インチフルHD (1080p)のスマートディスプレイと5MPカメラ、1.6インチスピーカーを2つ搭載。動画や音楽の再生やビデオ通話、Alexaで音声アシスタントに対応しているディスプレイ付きのスマートスピーカー。
壁掛けにしてTVの代替にもなりながら、価格は29,980円と安価なのが特長です。
日本国内ではまだ発売されていませんが、アメリカでは12月に発売されて人気商品となっています。
アメリカの住宅事情にマッチしているという事もあり、これがそのまま日本で発売されて人気商品になるか?というとちょっと微妙なところですけど、今後、HDMI入力が可能なバージョンが登場すればTVやモニターの代替としての需要が本気で期待できそうなデバイスとなっています。
スマートスピーカー市場はAmazonがめちゃ強い
スマートスピーカーやホームデバイス市場を開拓すべくHome PodやHme Pod miniを発売したAppleですが、今のところ結果は出ていません。鳴り物入りで登場した高級路線のHome Podは蓋を開けてみると予想以上に需要が低くすぐに販売が終了され、低価格路線のHome Pod miniだけが残っているあたり、消費者の需要の方向性が伺えますが、スマートスピーカーのシェアの統計データでもその結果がはっきり出ています。
スマートスピーカー市場のシェア
- Amazon:69%
- Google:25%
- Apple:5%
スマートスピーカー市場のシェアでは、低価格路線で消費者の心を掴んでいるAmazonのEchoシリーズが69%を占めています。この分野のパイオニアであるGoogleですら25%で、Amazonが相当強いという事が分かります。Echoシリーズはいろいろなバリエーションをどんどん出してきて、さらに定期的にセール価格で売っているし、たしかにスマートスピーカーで目につくのはEchoシリーズだけですよね。そんな中で、Appleはたったの5%。そんなに低かったんですね。そりゃHome Podも販売終了するわなという感じ。
消費者は高音質なスマートスピーカーではなく低価格帯のスマートスピーカーを求めているということでしょう。
15インチの巨大iPad
そんな状態で、スマートスピーカー市場を巻き込んで売っていきたいAppleが出してくるかもしれないと予想されているのが、Echo Show 15を真似した15インチiPadというわけです。
最も考えられるのが、これがiPad Proとして登場する場合。
現行のiPad Proは12.9インチですが、これのサイズアップバージョン。MacBook Proの中間サイズと考えると普通に現実味があります。より大きなディスプレイで作業を行いたいというニーズに答えるデバイスですが、これだと価格がかなり高くなりすぎる懸念があります。それこそMacBook AirやMacBook Proよりも高いiPad Proが登場することになりかねません。今回想定されているEcho Show 15のライバル機としては全く方向性が違いますよね。
そうなると、無印iPadのサイズアップバージョンが現実的です。
お手頃な価格でそれなりの性能、Siriで音声アシスタント、iPadOSで動作してアプリが動くので、これまでのコンテンツの資産がそのまま活かせる。ただ、無印iPad如きがiPad Pro様よりも巨大化して目立ってしまっていいので?というご法度感がちょっとあったりして、今後が楽しみな巨大iPadの噂ですけど、どうなるでしょう?
Echo Show 15の方が興味あるかも
個人的には、大きくなるだけの巨大なiPad(またはiPad Pro)の登場よりも、Echo Show 15が日本でどれだけ受け入れられるかの方が興味があります。完全ワイヤレスイヤホンは日本人のライフスタイルに完全にマッチしたので爆発的に普及しましたけど、スマートスピーカーは正直あんまり・・・だし。住宅事情とか色々ありますしね。
ちなみに、Echo Show 15は電源供給で動作するのでバッテリーは搭載していません。重さは2.2kgありますが、壁掛けも可能、縦でも横でも使えます。なかなか面白そうなデバイス。車に付けたり色々遊べそうではあります。ただ、角がかなり尖っているのが気になりますね。先端はさすがにカットされていますが、そこそこ尖っているという。そこだけちょっと気になるかなという感じですけど、停滞しているこの手のデバイスとしては、ちょっとした新風を巻き起こしてくれそうな予感がします。
- Source Bloomberg