2023年の秋に登場するiPhone 15 Pro Maxには、望遠カメラとしてペリスコープレンズがiPhoneとしては初めて搭載されることになります。
ペリスコープレンズとは、潜水艦の潜望鏡のようにレンズをL字型に配置することで、厚みをもたせずに多くのレンズを横向きに収納して、望遠カメラの性能をアップすることができる仕組み。スマートフォンでは、2019年に登場したHuawei P30 Proですでに搭載されています。
アナリストのMing-Chi Kuoさんが発表した予想レポートによると、iPhoneへのペリスコープレンズ採用により、今後2年間のうちにサプライチェーンの業績はかなり伸びるだろうとしています。
ペリスコープレンズの主要サプライチェーン
- LG Innotek
- Cowell
- Jahwa
- Largan
- Lante Optics
ペリスコープレンズが搭載されるモデル
- 2023年:iPhone 15 Pro Max
- 2024年:iPhone 16 Pro、iPhone 16 Pro Max
望遠カメラ(ペリスコープレンズ)の仕様
- 12MP、ƒ/2.8絞り値
- 5倍または6倍の光学ズーム
- センサーシフト光学式手ぶれ補
画素数やF値はiPhone 13 Pro Maxの望遠カメラと変わりませんが、センサーシフト光学式手ぶれ補正が望遠カメラにも対応します。ズームをするとブレやすいので、手ブレ補正が強化されると相対的に撮影できる写真やビデオのクオリティも向上します。
サプライチェーンの具体的なメーカーは以下の通り。
iPhone 15 Pro Maxのペリスコープレンズのサプライチェーン
- Sony
- Largan
- Genius
- Lante Optics
- Crystal-Optech
- LG Innotek
- Jahwa
iPhone 16 Pro / Pro Maxのペリスコープレンズのサプライチェーン
- Sony
- Largan
- Genius
- Lante Optics
- Crystal-Optech
- LG Innotek
- Jahwa
- Cowell
ペリスコープレンズのデメリットとして、モジュールのコストが高いことが挙げられます。既存の7枚式望遠レンズと比べて最大で10倍近いコストになる可能性が示唆されていて、iPhone 15 Pro Maxの販売価格もそれなりに高価になることが予想できます。
- Source 郭明錤 (Ming-Chi Kuo)