小さいのに超強力な磁力を発生させるネオジム磁石は、正しい使い方であれば大変便利ですが、取り扱いによっては非常に危険なものになるという事をご存知でしょうか。
国民生活センターの発表情報によると、幼児によるネオジム磁石の誤飲事故が稀に発生していて、胃や腸に入ったネオジム磁石は強力な磁力で吸着するため、非常に危険であり、摘出するためには、かなり大掛かりな処置を行うことになるといいます。
実際に発生した誤飲事故の例
- 例1:幼児の消化管に穴があき、開腹手術により摘出。
- 例2:2歳の女児がマグネットセットの磁石を誤飲。全身麻酔下で内視鏡により摘出。ネオジム磁石は7個つながった状態になっていた。
(こええ〜〜〜〜っ・・・)
2022年6月29日、2歳の女児が、自宅で5歳の兄弟とマグネットセットで遊んでいて磁石を複数個誤飲した。無症状だったが救急要請した。受診した医療機関のレントゲン検査で胃内に磁石が7個つながった状態で認められた。腸管移動中に腸管穿孔のリスクがあったため、全身麻酔下、内視鏡を用いてマグネットかんしで摘出。
当該品は直径5mmで、対象年齢が6歳以上のものである。5歳のきょうだいが欲しがったため、同年6月22日~23日頃にインターネットショッピングモールで購入し、普段は患児の 手が届かないところに保管していた。
取り出すには、最悪の場合、開腹手術。
内視鏡で取り出せても全身麻酔をかけるので、幼児の体には相当な負担になります。
ネオジム磁石を誤飲した場合、お腹の中でどうなるか?
強力な磁力でくっつこうとするので、胃と腸、腸と腸ごしにくっつくことがあり、そうなると腹膜炎を起こしたり、かなり厄介なことに。
誤飲した場合は、医療機関の診察を受けて早急に摘出しないといけません。
(image: 国民生活センター)
ボタン型電池の誤飲事故と似ていますが、ネオジム磁石を複数飲み込んだ場合はボタン型電池よりも厄介な事になる確率が高いので、幼児の手の届く場所にネオジム磁石を貼り付けたり保管しておくのは、非常にリスクが高いということを大人は知っておく必要があります。
幼児の居る環境ではネオジム磁石は使わないこと
- Source 国民生活センター