中国にあるiPhone 14 Proの組み立て工場で労働者の大規模な暴動が起こり、2万人超の従業員が一斉に離職した影響について、アナリストのMIng-Chi Kuoさんがレポートをアップしています。
それによると、この影響によってiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの2022年末までの出荷台数は、当初の予定よりも20%減少するとみられます。しかも、まとまった出荷は12月下旬まで行われないと断言されていて、品薄状態は来年まで解消されることはないということです。
11月30日(水)現在、AppleストアにiPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの在庫は無く、出荷目安は「5〜6週間」となっていて、今から注文しても入手できるのは1月中旬〜末頃になりますが、今回の暴動の影響で納期がさらに延長される可能性が出てきました。
今回の騒動は典型的なチャイナリスクの影響ということになるので、2023年に発売されるiPhone 15シリーズの組み立ては、鴻海の中国工場から別の工場にシフトしていくという予想も出ています。
せっかくのホリデーシーズンですが、Appleは絶好のセールス時期に在庫が無いという状態になり、12月後半は今よりも希少価値が高まる可能性があります。iPhone 14 Proを手放そうと考えている人は、もう少し待ってから売るとより高値で売れるかもしれません。
参考として、某中華買取屋でのSIMフリー版・未開封の場合の買取価格は以下のようになります。
iPhone 14 Proの買取価格(11月29日)
- 128GB:184,000円
- 256GB:201,000円
- 512GB:214,000円
- 1TB:234,000円
iPhone 14 Pro Maxの買取価格(11月29日)
- 128GB:194,000円
- 256GB:215,000円
- 512GB:233,000円
- 1TB:250,000円
現状でも品薄にあるので、かなりの高値で買い取ってもらえます。
中国で組み立てして日本に出荷されたものを、日本人が購入して業者が中国に輸出して転売するというシステムは、逆輸入モデルという形になりますが、それでも中国で正規品を購入するよりも安いのだそうです。だから高い金額で買い取ってもらえるというわけです。逆輸入されたiPhoneを購入するのは、組立工場で働いている労働者ではなく中間層〜富裕層がほとんどでしょう。そりゃ暴動も起こるわな。
今後、この買取価格がさらに上昇するのか、それとも中国国内の情勢によって低下するのか?どちらにしても、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの品薄状態が長引くのは確実とみられます。
- Source 郭明錤 (Ming-Chi Kuo)