ベンチマークアプリを使用した「iPhone 6s」のバッテリー駆動時間のテストで、14nmプロセスのSamsung製A9チップよりも、16nmプロセスのTSMC製A9チップの方がバッテリー消費量が少ないという意外な結果(通常、シュリンクされた14nmプロセスの方が消費電力は少なくなる)が出た件について、Appleが珍しくコメントを寄せています。
Apple曰く、こういったベンチマークでのバッテリーテストは、通常の使用方法とはかけ離れた非現実的なもの。無理矢理にバッテリーを消耗させる方法では、その結果も通常の使用方法で消費された場合とは異なる。自社のバッテリー駆動時間テストでは、TSMC製とSamsung製での差違は2~3%程度だった、とのこと。
その一方で、ユーザーが行ったバッテリーテストが続々公開されています。(iPhone 6sがあれば誰でもできるので、再生数を稼ぎたいYouTuberにとっては美味しいネタのようだ)
バッテリー残量が50%になるまでの時間を計測したものでは、TSMC製の方が54分長く駆動しており、やはりTSMC製とSamsung製とでの消費電力の差は存在すると思われます。Appleの言う2~3%っていうのはちょっと眉唾かも。
この消費電力の裏付けとなるのが、サーモグラフィーによる発熱具合です。
上記のバッテリー残量が50%になるまでのテストでの発熱具合を見たものですが、Samsung製の方が33度、TSMC製の方が30度と、若干Samsung製の方が発熱していることが分かります。
TSMC製のA9チップを確認する方法
最もお手軽な方法では、iPhone 6sの 設定 > 一般 > 情報 から「モデル」の項目を確認するものがあります。
- TSMC製「N66MAP」「N71MAP」
- Samsung製「N66AP」「N71AP」
アプリを使う方法では、iPhone 6s / 6s PlusにシステムモニターアプリのLirum Device Info Liteをインストールして、CPUの項目の一番下にあるManufactuerを確認します。
- Source TechCrunch
- Via 9to5Mac
- AppleStore iPhone 6s
- AppleStore iPhone 6s Plus