iPhoneをはじめ、あらゆるモバイルデバイスの中に入っているリチウムイオンバッテリー。ここ数年で普及したモバイルバッテリーも含めて、リチウムイオンバッテリーを搭載したデバイスに囲まれています。
当然、ヤフオクやメルカリなどで売買する機会も増えますが、そういったバッテリーを搭載したデバイスは、ゆうパックや宅急便で送る時に注意が必要です。
いつの頃からでしょうか、ゆうパックで荷物を送るときに中身に何が入っているのか?かなり具体的に聞かれるようになりました。以前なら、品名に「精密機械」とだけ記入していれば、コワレモノ指定で安定だったんですけど。
特にバッテリーの有無に関してはかなり神経質なようで、例えば品名を「ゲーム機」とした場合、どういったゲーム機なのか?携帯ゲーム機なのか?バッテリーが搭載されているか?バッテリーパックなのか内蔵式なのか、バッテリーパックなら装着されているか取り外されているか?などを、めちゃめちゃしつこく尋ねられます。
確かにちょっと面倒なのですが、窓口の人をウザがってはいけません。
これには、ちゃんとした理由があります。
バッテリーの航空輸送には国連の規定がある
これは、ゆうパック独自の規定ではなく、危険物輸送専門家委員会の勧告によるもので、国連番号3481によって定められているものです。
国連番号3481では、バッテリー単体やモバイルバッテリーは航空輸送はできませんが、バッテリーを搭載するデバイスなら、バッテリーの種類とバッテリーの容量によっては航空輸送が可能となります。
航空輸送ができる機器
- 荷物の重さが5kg以下
- 単体のバッテリー容量が20Wh以下
- バッテリーの総量が100Wh以下
単体のバッテリー容量はセル(バッテリーパックの中の電池)のこと。
総量はバッテリーパックのことを指します。
バッテリー容量が100Whまでなら航空輸送できる
例えば「iPhone 11 Pro Max」なら、搭載されているバッテリー容量は15Wh。2019年モデルの「13インチ MacBook Pro」は58.2Whなので、どちらも航空輸送は可能ということになります。
100Wh = 27,027mAh
スマートフォンやタブレット、ノートPC、ゲーム機など、身近にあるバッテリーが搭載されたデバイスなら普通に航空輸送が行えます。
ゆうパックで航空輸送が行われるケースとしては、離島への発送があります。
例えば、関東から北海道、九州、沖縄に発送した場合は、航空輸送で行われます。航空輸送が行えないバッテリーなどは船便で送られることとなり、到着まで数日かかる場合があります。
以前、アクションカメラ一式をゆうパックで発送する際に、窓口のおばちゃんが良くわからない人だったので、とりあえずバッテリーが入っているやつは全部船便よ〜!とかいって船便にさせられましたが、そういう人もたまにいるので、離島に発送するときは予め、船便になるかもしれないので到着が遅くなるかも?という旨を相手側に伝えておくのも手です。