iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPad Air 4のベンチマークテスト結果が続々と出てきました。
Geekbench 4のスコアはCPUベンチとなるので、同じA14 Bionicチップを搭載しているモデルで特に結果に違いは見られませんが、Antutuのスコアを見ると、全体的にiPad Air 4が優れているという結果が出ています。
A14 Bionicチップに4GB RAMという同等のスペックになるiPhone 12とiPad Air 4ですが、Antutuのスコアを比較すると、CPUで9.5%、GPUだと30%もiPad Air 4の方がパフォーマンスが高いということになります。
なぜ、同じスペックのiPhone 12とiPad Air 4で、ここまでスコアに差が出るのでしょうか?
ベンチマークスコアの結果に差が出た理由として考えられるのは、本体の大きさやバッテリー容量の違いが関係していると考えられています。
本体が大きくバッテリー容量も十分にあるiPad Air 4は、A14 Bionicチップ本来の性能を引き出すことができますが、本体の小さいiPhone 12は、バッテリー駆動時間や発熱を考慮すると、あえて性能をちょっと落とさざるを得ないのかもしれません。このスコアの差はそうとしか考えられないですよね。
Antutuのベンチマークスコアをグラフにしたもの。
全ての項目でiPad Air 4のスコアが優れています。
同じような仕様は、iPhone 11とiPhone SE 2でもありました。
どちらも同じA13 Bionicチップを搭載していますが、本体サイズが大きめのiPhone 11と比べて本体サイズが小さいiPhone SE 2ではSoCのクロック周波数を少し落とすことで、バッテリー駆動時間と熱暴走の対策を行っていました。
ただ、今回のiPad Air 4とiPhone 12はクロック周波数は全く同じなんですよね。どこが違うんだろう。
今回のこの結果を受けてちょっと心配なのが、iPhone 12 miniではさらに性能を制限してくるんじゃ?ということ。
iPhone 12よりさらに小さいiPhone 12 miniでは、バッテリー駆動時間や熱暴走対策として、iPhone 12よりさらにパフォーマンスを落としてくる可能性も十分考えられます。カタログスペックでは同じ性能のモデルでも、実際にはちょっと性能に格差が出てくることになるかもしれません。
本体が小さくで軽いというメリットがまずあるので、仮に性能を制限されていてもある程度なら許容範囲ですけどね。
こちらはGeekbench 4のスコア。
iPad Air 4とiPhone 12で大きな差はありません。
Antutuの方はグラフィックの処理能力やメモリの速度まで細かくチェックしているので、実用に近い状態でのパフォーマンスを知りたいならAntutuの方が良いかも。無料で使えるし。
というわけで、同じSoCを搭載していても製品によっては性能に差はあるよという話でした。
- Source Antutu