macOS BigSur 11.3より、やっとSafariでもWebMビデオの再生に対応するようになります。
「WebM」はVP8 / VP9コーデックをサポートするビデオフォーマットで、HTML5ビデオとして動画サイトなどの埋め込みプレーヤーで再生される事が多いですが、macOSとiOSのSafariでは対応しておらず、その場合、mp4動画に差し替えることで対応されています。
2021年現在、現行のWebブラウザでWebMをサポートしていないのはSafariのみとなっていて、対応が待ち望まれていましたが、今回やっとサポートされることになります。
WebMをサポートするブラウザ
- Safari(macOS BigSur 11.3以降)
- Chrome
- Firefox
- Microsoft Edge
- Opera
- Android Browser
- Android版Chrome
- Android版Firefox
macOS BigSur 11.3以前のバージョンであっても、ChromeやFirefoxを使うことでWebMの再生は可能です。
問題はiPhoneやiPadです。iOSは14.5ベータ2でもまだWebMには対応していません。
iOSのサードパーティ製ブラウザは中身がSafari(Webkit)なので、Safariが対応しないことにはサードパーティ製ブラウザでもWebMを再生することはできません。
WebMをサポートしないブラウザでは、このような表示になります。
WebMのメリットとして、高い圧縮率でファイルサイズが小さくなること、それでいて高画質であること、マシンパワーをあまり必要としないので低スペックの端末でも利用できることなどが挙げられます。まさにスマートフォンで使うのに適した動画フォーマットですが、肝心のiPhoneでは使えません。
iOSが対応すれば一気に普及しそうなので、iOSの対応が待たれるところです。
WebPのサポートは?
WebMの他に、画像ファイルフォーマットの「WebP」もありますが、こちらはMacとiPhoneとで状況が逆転します。
WebPは、「JPG」や「PNG」よりも圧縮率が高くファイルサイズを小さくできるので、Webページの表示を高速化することができます。
(jpgと同じ画質で約30%のファイルサイズ削減が可能)
さっさと普及してほしい画像ファイルフォーマットですが、こちらについては、MacはmacOS Big Sur 11のSafariでやっとサポートされました。
iPhoneについては、Macよりも早くてiOS 14の時点でサポートされています。
WebPはiOSの方が先にサポートされて、WebMはmacOSの方が先。
ちょっとややこしい逆転現象ですね。
足並みをそろえてほしいところですが。
Macの方はmacOS BigSurからWebPがサポートされていますが、BigSurを使っている人自体がまだまだ少数なので、2021年になっても「JPG」や「PNG」から脱却できない状態にあります。
Safari以外のブラウザは全てWebPをサポートしているので、それらを使うことでmacOS BigSur以前のバージョンでもWebP画像を表示することは可能です。
- Source THE 8-BIT