バイクの振動がiPhoneのカメラに与える悪影響について、Appleが公式文書を掲載しています。
これについては「えっ?今更!?」・・・と思った人は多いのではないでしょうか。
なぜなら、iPhoneを車体マウントすると振動でオートフォーカスが死ぬ可能性があるという事については、バイク乗りにとっては常識といってもいいくらい知られている話だからです。
この問題が話題になったのはかなり前のことで、「iPhone XRをバイクにマウントしてナビとして使っていたら、オートフォーカスが定まらなくなったと」いう報告がいくつかあり、それから“バイクのエンジンの振動がiPhoneのカメラセンサーを狂わせる”、“iPhoneをナビとして使う時は壊してもいいボロ端末を使うべき“という認識が広まりました。
今回、Appleの公式サポート文書が公開されたことで、なぜ影響を受けるのか?どんな場合に影響を受けるのか?といった詳しい情報が明らかになりました。
影響を受けるモデルは?
iPhone XRからオートフォーカスの問題が指摘されたのは、カメラユニットが変わったからです。具体的には、クローズドループオートフォーカスというシステムに変わってから影響を受けるようになりました。
- オートフォーカス機能に影響を受けるモデル:iPhone XS以降(iPhone SE 2を含む)
そのため、iPhone XS以降のモデルは、まず影響を受けると考えられています。また、iPhone 8をベースにしているiPhone SE 2もクローズドループオートフォーカスを搭載しているので影響を受けるようです。
なぜ?どのようにして影響を受けるのか
なぜそういう問題が発生するのか?については、今回のAppleサポートの文書に詳しく掲載されています。
それによると、iPhoneの光学手ブレ補正に使うジャイロスコープとオートフォーカスに使う磁気センサーが、バイクのエンジンの振動に長時間晒されると正常に動作しなくなってしまうということです。
バイクのエンジンの振動による影響
- 光学手ブレ補正が正常に動作しなくなる可能性
- オートフォーカスが正常に動作しなくなる可能性
- これらの機能が正常動作しないことで、写真やビデオの画質が低下する恐れがある
- 特に高出力のエンジンから出る特定の周波数と振動が顕著に影響を与える
対策方法いろいろ
- ハンドルマウントや車体マウントは避ける
- 長時間のマウントは避ける
- ハンドルマウントする時は、振動を吸収するようなゴム素材のマウンター(RAMマウントなど)を使う
- 車体マウントする時は、タンクバッグなどを使う
- カメラ機能がぶっ壊れてもいい中古端末を使う
ナビと音楽再生だけなら中華の安いAndroidでも十分使えるし、格安で手に入る中古のiPhone 8でもいいし。メインのiPhoneを使うなら、それなりにリスクは覚悟の上でということです。
でも、これってAndroidなら影響がないのか?というと、似た構造のカメラモジュールなら当然影響はあるでしょう。スマホをバイクにマウントする場合には、やっぱりぶっ壊れてもいい端末を使うのがベスト!なのかもね。
- Source Apple サポート (日本)