(image: panic.com)
Appleから携帯音楽プレーヤーのiPodが発表されたのは2001年10月23日。
2021年の10月23日で20周年を迎えます。
このタイミングで、初代iPodの試作機とされる写真がソフトウェア開発会社Panic Incのブログで公開されました。会社の倉庫に長年眠っていたものだそうですが、どういう経緯で入手されたものなのかは不明とされています。
初代iPod試作機の見た目は製品版のiPodとは程遠く、巨大な弁当箱や超分厚いまな板のように見えます。スクロールホイール(タッチホイール、クリックホイールの前のバージョン)の試作型と思われるパーツがありますが、iPodの面影はありません。この試作機は2001年9月3日に製造されており、iPodが発表される約2ヶ月になります。
なので、機能面では製品版とほぼ同じ。
ディスプレイのサイズも製品版と同じくらいで、電源を入れるとそこにiPodのロゴが表示されるので、そこで初めて「これはiPodなんだな」ということが分かります。
(image: panic.com)
製品版のiPodとの比較。
かなり大きさが違いますが、実はこれは試作機のガワが大きすぎるだけで、中身はそんなに変わりません。
(image: panic.com)
中身を見ると、たしかにiPodらしさがあります。
基板にHDD、FireWireポートやヘッドホンジャックがあって。
初代iPodは、ポータブルCDやMDウォークマンからmp3プレーヤーなどシリコンオーディオへの過渡期に登場しました。初代iPodには、フラッシュメモリではなくHDDが内蔵されていて、iTunesから圧縮された音楽を転送(もちろんWi-FiもBluetoothも無いのでケーブルで)することで、大量の音楽をオフラインで聴くことができる製品として人気を博しました。
当時はまだ音楽に対する認識がかなり高く、音質を重視する層からは否定的な意見も出ていましたが、20年が経った今はどうでしょうか?音質よりも手軽さや気軽さが重視され、音楽はスマホ+ワイヤレスイヤホンでも十分楽しめるという人が多数を占めています。iPodがじわじわ浸透していって、iPhoneに変わり、そこからさらにAirPodsと音楽サブスクの登場で、音楽の視聴スタイルはガラッと変わりました。
もちろん、iPodやiPhoneだけの手柄ではないけど、一時代を築いたということでリスペクトに値する製品に変わりはありません。
- Source Panic Blog
- Via Reddit