iOS 15.4ベータ版が開発者向けに提供され、いくつかの新機能が追加されていることが分かりました。
その中で最も注目度の高い機能は、iPhoneユーザーにとっては待望となる、マスクを装着したままでFace IDが使えるようになること。
それ以外にも、iPhone 13 Proシリーズの120Hz ProMotionテクノロジーがサードパーティアプリにも解禁されたり、Apple Musicのシェアプレイや、MacからiPadがシームレスに操作できるユニバーサルコントロールが実装されたりと、iOS 15 / iPadOS 15の完成度をさらに高める新機能が追加されています。
マスクを装着したままFace IDが使える(iOS 15.4)
マスク顔でFace IDが使えるようになりました。しかも、メガネにも対応しています。
iPhone 12シリーズとiPhone 13シリーズのみの対応となりますが、まだベータ1なので、今後、正式リリースまでに対応モデルが追加される可能性もあります。
使い方などは、以下の記事を御覧ください。
サードパーティアプリの120Hz対応(iOS 15.4)
iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxのみの機能。
サードパティアプリでも120HzのProMotionテクノロジーに対応するようになります。常時120Hzではなく、スクロール時など特定のシーンに限り、120Hzの高リフレッシュレートによる滑らかな描画が行われます。
パスワードマネージャにメモが追加
iOS / iPadOS標準のパスワード保存機能に、アカウントオプションでメモを追加できるようになりました。
パスワードの自動入力はもちろん二段階認証にも対応していますし、パスワードマネージャとして普通に使えるレベルになっています。初期の印象は捨てましょう。iPhone やiPadだけで使うのなら、1Passwordなどのサードパーティアプリは、もはや必要無いかも?
新しい絵文字
iOS 15.4とiPadOS 15.4では、新しい絵文字がいくつか追加されています。
目立ったものとしては、「敬礼」「半分溶けている顔」「涙目の顔」「ドーーン!と指を指す」「妊娠した男」などがあります。(なんじゃそりゃ)
iCloudメールでカスタムドメイン
iCloud+のサービスとして、iCloudメールにカスタムメールドメインの設定が追加されました。
- @me.com
- @icloud.com
これ以外のドメインでも、メールアドレスの送受信ができるようになります。
iCloudメールで自分のドメインのメールアドレスを使いたい場合は、この設定を利用します。ただし、設定にはドメインの知識が少し必要です。
https://support.apple.com/ja-jp/HT212524
- カスタムメールドメインは最大5つまで
- 1つのドメインにつき、最大3つのメールアドレスが使える
- https://www.icloud.com/settings/customdomain から設定した方が早いかも
シェアプレイ
Apple Musicでシェアプレイが可能になりました。
シェアプレイは、FaceTime通話で同じ楽曲を聴ける機能です。
自己顕示欲の発散方法として、自分の好きな音楽を他人に聴かせるというのは古くからある手法ですが、それがよりお手軽にできるようになります。全く興味のない曲を聴かされる方の気持ちも考えましょう。
ユニバーサルコントロール(iPadOS)
今回のiPadOSの目玉機能がこちらのユニバーサルコントロールです。
1台のMacで使っているキーボードとマウスが、そのままiPadでも使えるようになる機能です。
iPadをmacOSの外部ディスプレイとして使うSideCarとは違い、あくまでiPadOSとして操作することができます。デバイスの接続はBluetoothで行い、キーボード操作、マウス操作、トラックパッド操作に加えて、ファイルの転送も可能です。
さらには、複数のMac間でも使えるという、なかなか実用性の高い機能になります。
利用するには、iPadOS 15.4を適用したiPadシリーズと、macOS Monterey 12.3を適用したMacが必要になります。iPhoneのマスク装着Face IDと同じく、「この機能の為ならアップデートしてもいいかな?」と思わせる機能になっています。
キーボードの明るさ調節(iPadOS)
コントロールセンターから、Magic Keyboardのバックライトの明るさを調節できるようになります。そんなの手動でやれよっていうか、そもそもキーボードのバックライトなんか要らねーだろという、どうでも良い機能ですね。
iOS 15.4 / iPadOS 15.4はアップデートする価値あり!
現在、iOS 15.4のデベロッパベータ1をiPhone 12 miniに適用して使用していますが、ベータ1にしては珍しく、特に不具合らしい不具合もなく、安定動作しています。Face IDやユニバーサルコントロールも含めて、iOS 15.4とiPadOS 15.4は、久しぶりにアップデートする価値のあるバージョンになりそうな予感。
正式版のリリース時期は不明ですが、2月には公開ベータ版がリリース、正式リリースは2月〜3月でしょうか?
iPhone SE 3やiPad Air 5が登場する3月の新製品発表イベントに合わせて、正式リリースされる可能性も考えられます。