Mac ProとMac Studioに搭載されるApple M2 Ultraチップのベンチマーク結果が公開されています。
現在、公開されているのは、M2 Ultraを搭載したMac StudioでGeekbench 6を用いたベンチマークスコアです。結果にはバラつきがありますが、調子の良かったスコアではシングルコア2832、マルチコア21663となっています。
Apple M2 Ultra
- 24コアCPU
- 60コアGPU
- 192GB RAM(800GB/sのメモリ帯域幅)
- CPUベンチ:シングルコア2832 / マルチコア21663
- GPUベンチ:Metal 223927 / OpenCL 129302
シングルコアはM2チップベースなので、M2でもM2 Maxでもほとんど同じですが、RAMのメモリ帯域やSSDの速度などの違いにより、シングルコアのスコアでもわずかに差いが生じます。マルチコアでは当然のようにコア数が多いM2 Ultraが有利で、M2 MaxやM1 Ultraよりも遥かに高いスコアを叩き出しています。
マルチコアのスコア
- M2 Max(12コア):14385
- M1 Ultra(20コア):17579
- M2 Ultra(24コア):21663
Geekbench 6ではGPUベンチも行うことができ、そちらの結果も一部アップされています。
M2 UltraのGPUスコア
- Metalスコア:223927
- OpenCLスコア:129302
OpenCLスコアはそれほどでもありませんが、MetalスコアはAMDのハイエンドグラフィックカードと肩を並べます。
GFXBenchを使った3Dグラフィックテスト
4K解像度の3Dグラフィックをオフスクリーンで描画してフレーム数で性能を測るテストでは、M2 UltraはAMD Radeon RX 7900 XTやNVIDIA GeForce RTX 4080とほぼ同等の3Dグラフィックパフォーマンスであることがわかります。
- Apple M2 Ultra:20241 Frames (314.8 fps)
M2 Ultraチップを簡単に説明すると、M2 Maxチップを2つ繋ぎ合わせたものになります。CPUやGPU、RAMが1つのチップとして製造されるSoCでありながら、冷却ファンを3つも搭載しているハイエンドGPUと同じくらいのパフォーマンスを発揮しているというのは、とんでもなくスゴいということがわかりますが、M2 Ultra搭載モデルの価格を考えると「そりゃそうだろう」という感じもします。
実は、Mac Pro向けには、さらにコア数を増やしたM2 Ultraが計画されていましたが、発熱やコストの問題などから製品化はされませんでした。これに関しては一部で惜しむ声もありますが、AppleはMRヘッドセットのVision Proに開発力を集中させて正解だったかも。
- Source Geekbench
- Source Metal Benchmarks
- Source GFXBench