インドが、国内で販売されるスマートフォンの充電ポートにUSB-Cの搭載を義務付ける法案を検討しており、Appleがこれに反対の姿勢を示しているとロイターが伝えています。
iPhone 15シリーズにUSB-Cポートが搭載された背景には、EUの法案がありますが、インドはそれに追随する形で、スマートフォンの充電ポートをUSB-Cに規格統一しようと検討しているということです。
すでに各スマートフォンメーカーに対して、2025年6月までにUSB-Cポートを搭載するように協議を行っており、11月28日には、インド当局とAppleとで非公式の協議が行われました。しかし、Appleは「製品のデザインを変更することはできない」として、発売済みのiPhoneに関しては規制の対象外にするようにインド当局に要請したということです。
現行モデルでUSB-Cポートを搭載しているのは、iPhone 15シリーズのみ。iPhone 14、iPhone 13、iPhone SE 3はLightningポートを搭載しています。インドの規制が始まるのが2025年6月だとすれば、かなりの猶予期間があるように感じますが、Appleの主張では既存のiPhoneにUSB-Cポートを搭載するには18ヶ月かかるため、間に合わないということです。
インドの規制の半年前となる2024年12月28日には、EUで販売するスマートフォンを含むガジェット類すべてにUSB-Cポートの搭載が義務付けられるため、その時点で旧モデルのiPhoneがどのようになるかが分かります。
- Lightningポート搭載のモデルのiPhoneは販売終了
- USB-Cポートに変更したモデルを新しく販売する
2024年の秋にはiPhone 16シリーズが登場、トコロテン式にiPhone 13はラインアップから外れるので、2024年末時点でのラインアップは、iPhone 16シリーズ、iPhone 15、iPhone 14、iPhone SE 4がラインアップされていると考えられます。2024年末の時点でLightningポートを搭載しているのはiPhone 14のみとなりますが、現時点では、Appleは旧モデルのiPhoneにUSB-Cポートを搭載するつもりはないようです。
- インド、2025年6月までにUSB-Cポート統一の規制を実施する予定
- Apple、旧モデルのiPhoneは規制対象から除外するよう要請
- 既存のiPhoneにUSB-Cポートを搭載するには18ヶ月かかる
- インド市場では旧モデルのiPhoneの需要が高い
インドはApple製品の生産拠点の1つであり、新興市場としても無視できない存在。2024年モデルのiPhone 16のバッテリーパックは、中国メーカーのインド工場で生産されるといわれていますし、Appleの要請はある程度譲歩される可能性もあります。
- Source Reuters