旧モデルのiPhoneでバッテリーが劣化してくると、突然のシャットダウンを防ぐためにパフォーマンスを落とす電源管理機能がiOSに実装されていた問題は、iPhone 6以降のiPhoneを対象に、バッテリー交換費用を一律3,200円とすることで一応の決着となりました。
ただ、今回の一件が明るみに出たことで、iPadやMacBookファミリーのようなバッテリーを搭載している他のApple製品でも、これと同じような事がされているんじゃないか?と考える人も多いようです。
ホントの所はどうなんでしょうか?
Appleによれば、今回の機能はiPhoneのみに実装されているといいます。
バッテリーが劣化してくると出る症状
これらの症状が出るようなバッテリーでは、電源管理機能の対象になるということです。
- App の起動に時間がかかるようになった。
- スクロール中のフレームレートが低くなった。
- バックライトが暗くなった (コントロールセンターで設定の変更が可能)。
- スピーカーの音量が小さくなった (最大でマイナス 3dB)。
- 一部の App でフレームレートが徐々に低下する。
- さらに極端な場合は、カメラのフラッシュがカメラの UI に表示されているにもかかわらず使用できなくなった。
- バックグラウンドで更新されるはずの App が起動中に再読み込みされる場合がある。
電源管理機能の影響を受けない機能
- 通話品質やネットワークスループット
- 撮影した写真やビデオの品質
- GPS のパフォーマンス
- 位置情報の精度
- ジャイロスコープ、加速度センサー、気圧計などのセンサー
- Apple Pay
Apple では今後も引き続き電源管理機能を強化していく予定です。この機能の唯一の目的は、突然のシャットダウンを防ぐことにより、現在お使いいただいている iPhone をさらに長くお使いいただけるようにすることにあります。なお、この電源管理機能は iPhone 固有のもので、他の Apple 製品には適用されません。
- Source Apple サポート
CPUの脆弱性Meltdown修正による影響はある?
先日、IntelのCPUで「Meltdown」という脆弱性が、Intel、AMD、ARMのCPUで「Spectre」という脆弱性が話題になりました。
どちらもCPUの性能をアップさせる機能に起因するハードウェアの脆弱性で、メモリ内の全ての情報を盗み取られる危険性があります。
PCやスマートフォンなど全ての機種がこの影響を受けるとされていて、「Meltdown」の方は、OSのアップデートで修正できますが処理能力がやや低下すると言われています。「Spectre」の方は、各種アプリケーションのアップデートで修正することになります。
Appleによると、OSのアップデートで修正できる「Meltdown」については、「iOS 11.2」「macOS High Sierra 10.13.2」「tvOS 11.2」で一部修正を行っており、修正前と修正後のベンチマークテスト結果は変わらなかったということです。
「Spectre」については、Safariの修正アップデートを近日リリース予定。
こちらはベンチマークテストで2.5%程度の影響しかみられなかったということで、体感できるほどの影響はなさそうです。
- Source Apple サポート