ポケモンGOを運営するNianticが、ポケモンGOのハック版などを配布していたハッカーグループのGlobal++に対して、知的財産権を侵害しているとして訴訟を起こしました。
Global++が配布していたのは、Nianticが提供する位置情報ゲームの「ポケモンGO」ハック版であるPokemonGO++や、「Ingress」のハック版であるIngress++など。これらのハック版はiOS向けのゲームアプリのデータを改造したもので(Android向けもあるようです)、無料で配布されていました。
位置偽装はもちろんのこと、マップ上を自由に高速移動できる機能が実装されていて、位置情報ゲームとしての体をなしていないチートツールですが、ポケモンGOの全盛期にはかなりの利用者が居たようです。
でも、ポケモンGO全盛期ではなく、なぜ今になって法的に訴えることになったのでしょうか?
これまでNianticは、ポケモンGOやIngressの位置偽装に関してかなり甘い対応をとってきました。
ユーザーが位置情報を偽装してワープ行為を短時間に繰り返す、PokemonGO++を使って高速移動してポケストップからアイテムを収集しまくるなどの行為を行ってもBANになることは稀で、一時的にポケモンがでなくなるくらいのペナルティ。ポケモンのジムにいる位置偽装チートユーザーを通報しても知らんぷりで、チートユーザーはやりたい放題でした。
そういう状況で萎えてポケモンGOをさっさと止めてしまった人も多いのではないでしょうか?
・・・そんな消極的な対応だったのが、今回、いきなり配布元を法的に訴えるという行動に出たのにはそれなりの理由があるようです。
それは、ハリーポッターの位置情報ゲームが近々正式にサービスを開始すること。
位置情報ゲームと位置偽装は切っても切れない関係。
Global++を放置していると、Harry Potter ++もリリースされるのは必至。
ポケモンGOの二の足を踏まないように、今回は事前に対策を行ったというわけです。
実際に、Global++はハリーポッターのハック版である「Potter++」も開発中だったようですが、今回、Nianticから訴えられたことで配布されることは無くなりました。
Global++のリポジトリは消滅、公式にサービス終了を告知しています。
ハリーポッターのリリースは、現行のポケモンGOユーザーにとっても良い結果をもたらすことになりそうですね。
- Source Business Insider