先日、新型iPhone SEに搭載されているA13 Bionicチップは、iPhone 11に搭載されているものよりクロック周波数が低くなっているという噂が出回りました。
この噂の出どころとなったのは、ベンチマークテストのAntutuが公開したテストスコアです。
こちらがそのスコア。
トータルで492166。
iPhone 11のスコアは517400なので、それより少しスコアが低くなっています。
Antutuはこのスコアの差は、新型iPhone SEのバッテリー駆動時間を延長させるために、あえてクロック周波数を低く設定しているのかもと説明しています。本当に、新型iPhone SEに搭載されているA13 Bionicチップはクロック周波数が低いのでしょうか?
新型iPhone SEの発売日を迎えて、ベンチマークテストのGeekbench 5を使ったテスト結果が続々とアップロードされてきていたので、それをチェックしてみました。
数々あるベンチマークテスト結果から1つを抜粋すると、以下の様なスコアでした。
- シングルコア:1331
- マルチコア:3049
このスコアをiPhone 11のスコアと比べてみましょう。
iPhone SE 2020
- シングルコア:1331
- マルチコア:3049
iPhone 11
- シングルコア:1327
- マルチコア:3282
ほとんど変わりません。
単なる誤差レベルですね。
それでは、SoCのクロック周波数はどうでしょうか。
まずは新型iPhone SEの方。
こちらのA13チップは2.65GHzとなっています。
RAMは3GBですね。
iPhone 11の方は、2.66GHzでした。
確かに、新型iPhone SEの方がクロック周波数が低くなっていますが、その差はわずか0.01GHz。
これだとCPUやGPUの性能差は無いと考えて良さそうです。実際にGeekbench 5のスコアに違いは見られなかったわけですし。
Antutuのベンチマークスコアに差があったのは、フラッシュメモリの速度差などが影響しているように思えます。
新型iPhone SEに搭載されているA13チップのクロック周波数を0.01GHz低く設定しているのは、バッテリー駆動時間を延長するためのものなのか、電圧の問題なのかはわかりませんが、そもそもの大きさや重さバッテリー容量も異なるiPhone 11と新型iPhone SEを比べても、そりゃ違うわな。
- Source Antutu