今後のiPhone戦略の1つとして、ハイエンドモデルの機能強化があるとBloombergのmark Gurmanが伝えています。
今後のiPhoneのラインアップは、通常モデルとして1機種、Proモデルとして2機種、そして最上級モデルとして1機種の合計4機種が登場することになると予想されています。
iPhone 12シリーズより、通常モデル2機種とProモデル2機種の合計4機種のラインアップで展開されてきましたが、通常モデル2機種の内1機種は必ずセールス的に失敗してきました。
- 「iPhone 12 mini」「iPhone 13 mini」「iPhone 14 Plus」
そのためAppleは今後、高価格帯のハイエンドモデルを重視してくるだろうと予想されています。
実際に、先日のApple決算発表で、iPhoneの価格が年々上がっている件について質問されたティム・クックCEOが「iPhoneの値上げに関しては問題はないと考えています。むしろ、消費者は最高のiPhoneを手に入れるためにお金を使いたがっている。」といった趣旨の発言を行い、iPhoneの高価格化について強気の姿勢を示しました。
実際、2022年のiPhoneで人気だったのはハイエンドモデルの「iPhone 14 Pro」と「iPhone 14 Pro Max」でした。
消費者意識として「どうせ買うのなら良いものを買いたい」「価格が高くても分割だから構わん」という空気があるのは確かです。分割なら月々1,000円〜2,000円しか変わらないですからね。
2024年に登場するiPhone 16シリーズでは、最上級モデルの製品名として「Pro Max」ではなく「Ultra」になるという情報があります。これは、単に製品名が変更されるという予想と、別の製品として最上級モデルが登場するという予想があります。どちらにしても機能面やプレミアム感での区別化がさらに明確に行われるということですね。
- 通常モデル
- Proモデル
- Ultraモデル
スマートフォンでUltraというネーミングは、ライバルのGalaxy Sシリーズがすでに採用しています。そちらを参考にすると、最上級モデルの「Galaxy S22 Ultra」と通常モデルの「Galaxy S22」は本体デザインから全く違う設計になっていて、iPhoneよりも明確に区別化されています。
2023年秋に登場するiPhone 15シリーズは4機種あり、全てのモデルにUSB-CポートとDynamic Islandが搭載され、外見上の区別はできにくくなりますが、Proモデルはカメラレンズの数や性能で区別化されます。さらに、最上級モデルの「iPhone 15 Pro Max(Ultra)」では望遠レンズとしてペリスコープレンズがiPhone初搭載となります。
アナリストによると、2024年のiPhone 16シリーズでもペリスコープレンズを搭載するのは最上級モデルの「iPhone 16 Ultra」のみになると言われていて、Ultraモデルの登場によりProモデルの進化がおざなりになる可能性も考えられます。
これまでのPro MaxがUltraに変わるだけなのか、Ultraという最上級モデルが新たに登場するのかで見方は全く変わりますが、仮にiPhone 16シリーズでラインアップの編成が行われるとすると、以下のようになります。
- iPhone 16
- iPhone 16 Pro
- iPhone 16 Pro Max
- iPhone 16 Ultra
こうなると、10万円以下で買えるのは通常モデルの1機種のみという状況になります。前年モデルの値下げ販売もあるので、実際には選択肢は色々あるでしょうが、iPhoneが高嶺の花になる時代が訪れるかもしれません。
- Source Mark Gurman