iPad mini 6やiPhone 13シリーズの発売日より先に、最新バージョンのiOS 15 / iPadOS 15が正式リリースされました。
かなり前から公開ベータ版がリリースされていたので、新機能などをすでに試したという方も多いと思います。今回追加された新機能は数多くありますが、一部をざっとご紹介しましょう。
使いにくい?レイアウトが刷新されたSafari
主な新機能は、Safariの刷新があります。
iPadOS 15では、タブのレイアウトとデザインが大きく変化しました。
URLを表示するアドレスバーとタブバーが一体型のコンパクトタブバー表示ができるようになりましたが、これがかなり使いにくいと不評だったため、アドレスバーとは別々の分割タブバー表示がデフォになったという経緯があります。
ただ、画面の小さなiPad miniでブラウジングするには、コンパクトタブバーは便利かもしれません。ちょっと慣れは必要ですが。
また、iPhoneにもタブバーが表示されるようになりました。
iPadとは違って画面下に表示されるため、片手でも使いやすくなっています。別のタブを切り替えるには、アドレスバーを左右にスワイプ。アドレスバーを上にスワイプすれば、全てのタブを一覧できます。
こちらも、慣れるまではちょっと使いにくいかもしれません。
FaceTimeでウォッチパーティー(相手がいれば)
FaceTime通話では、SharePlayという新機能が搭載されました。通話相手と画面共有することで、AppleTV+やApple Musicの同じコンテンツを共有できるというウォッチパーティー的な機能です。
その他にも、背景をぼかすポートレートモードや、周囲のノイズを低減して声を強調するマイクモードも搭載されています。
集中モードでノイズを遮断して精神的に鎖国!
通知や着信がうっとおしいという人向けに集中モードが搭載されました。
許可した連絡先やアプリからのみ通知にして、着信も許可した連絡先からのみに設定しておけば、余計な通知や着信を遮断できます。
何も許可しないという設定も可能。
機内モードとは違い、ネット接続を遮断せずに通知や着信だけをOFFにするという使い方もできます。
集中モードは複数作成することができるので、シチュエーションに合わせての設定が可能です。
画像にある文字をテキストに変える(日本語は使えない)
A12 Bionic以降を搭載したiPhoneのみで使える新機能として、テキスト認識表示があります。これは写真やSafari、カメラアプリなどで使える機能で、表示した画像の中に記載されている文字(英語、中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語)をテキストに変換してコピペしたり翻訳することができます。カメラアプリで写した看板なんかのテキストも自動変換できるので、情報をテキストで取り込みたい時に便利ですね。日本語にも対応してくれれば、さらにいいんですけど。
本来のメアドを非公開にできるiCloud+(あまり匿名ではない)
iCloudが新しくiCloud+に変わりました。
ストレージプランなどこれまでの機能はそのままで、VPNのようなプライベートリレーとメールアドレスを隠せる(本来のメアドとは別のエイリアスを自動生成してくれる)メールを非公開が追加されました。メールを非公開は要するに転送メールです。
これはあくまでスパム対策やセキュリティ向上のための機能であり、どちらも完全匿名ではないので、悪用は厳禁です。ご注意ください。
iOS 15の新機能について
iOS 15では、空間オーディオやポートレートモードを含め、FaceTimeのオーディオとビデオが改善されます。“あなたと共有”では、“メッセージ”のチャットで共有された記事や写真などのコンテンツを対応するAppに表示させることができます。集中モードを使えば、今していることに合わせて通知をフィルタリングし、気が散らないようにすることができます。
通知のデザインも新しくなり、新しい通知の要約では通知がまとめて配信されるので、都合のよい時間にあとからチェックできます。“マップ”のデザインも美しく生まれ変わり、都市を3Dで探索したり、拡張現実の中で徒歩の経路を体験したりできます。
テキスト認識表示ではデバイス上の人工知能機能を使用して、システム内やWeb上の写真の中に含まれているテキストを認識できます。Siriや“メール”などでの新しいプライバシーコントロール機能によって、透明性が高まり、個人情報をより細かく管理できます。
iPadOS 15の新機能について
iPadOS 15では、マルチタスキング機能がさらに見つけやすく、使いやすく、パワフルになります。
ホーム画面にAppと一緒にウィジェットを配置できるようになり、Appライブラリを使ってDockから直接すべてのAppにアクセスできます。クイックメモを使えば、どのAppや画面を開いていても素早く簡単にメモを書き留められます。また、新しい翻訳機能とiPad用の“翻訳” Appを使えば、あなたの周りの世界を一段と簡単に理解できるようになります。空間オーディオやポートレートモードなど、オーディオ/ビデオの機能強化により、FaceTime通話の音や使い心地も一段と自然に。集中モードを使えば、今していることに合わせて通知をフィルタリングし、気が散らないようにすることができます。
14.8のまま様子見することも可能です
そんなiOS 15 / iPadOS 15ですが、バージョン14.8のまま様子を見るという選択肢も残されています。
現在、ソフトウェアアップデートではiOS 14.8 / iPadOS 14.8へのアップデートを行うか、iOS 15 / iPadOS 15へのアップデートを行うかの選択が可能で、強制アップデートではないのでどちらを選ぶかはユーザー次第です。
スペックが低くメモリも少ないiPad 5でベータ版をしばらく使ってみた感想としては、iPadOS 14とiPadOS 15で動作にそこまで大きな変化はみられず、スペックが低くても動作するOSであることは確かです。(使えない機能もあるけど)
そんな感じで大きな不具合も無く、目新しい新機能もそれなりにあるので、気分転換にアップデートするのもいいでしょう。
ただ、仕事などでiPhoneまたはiPadを活用されているという場合は、何らかの不具合が生じる可能性もゼロではないので、最低でもバージョン15.1になるまで様子見されることをオススメします。